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王貞治さんに学ぶリーダーシップ「監督やコーチは気づかせ屋」

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 先日、再放送でNHKスペシャル「ONの時代」を見ました。再放送ならでは、2回分連続で見れたのはラッキーでした。

 私は子ども時代、野球はあまり得意ではありませんでしたが、それでも、野球と言えば長嶋さんと王さんの名前は知っていました。

 戦後のスーパースター、長嶋さんと王さん。光があれば影があるように、選手時代の栄光と、その裏側で苦悩するお2人の姿がよく映し出されていた、いい番組でした。

 長嶋さんと王さんのお2人のうち、私は王さんのお話のほうに耳が傾きました。

 打てるときと打てないときのギャップの中で、スランプのときこそバットを振って、とにかく自分と向き合いながら、自分の中から答えを見つけ出していく姿に「あの王さんでさえ、栄光の裏側には、こんな影があったのだな」と、観ていて胸が詰まるような思いになりました。

 選手時代を終え、監督になり、自分が得意な一本足打法を他の選手にもやらせようとして結果が出せなかったことや、元スター選手だからこそできる、選手と監督との間の壁などに悩まれたそうです。記録されていたノートには「なぜ、悔しいと思わないのか?」などの言葉が書かれていました。

 王さんはその後、自ら選手との壁を取り払うような行動に出たそうです。自分から選手を食事に誘ったり、選手のいいところに注目し、積極的に褒めるようにしたとのこと。その結果、チームが1つにまとまり、結果が出るようになったとのことでした。記録されていたノートには「ナイスピッチング」など、選手を褒め称える言葉が書かれていました。以前とは、まるで別人のノートのようでした。

 先日、「ホウレンソウ」がうまく回らない理由という記事を書きました。相手が変わるのを待つのではなく、自分から少しずつ変えていくことで、いい雰囲気ができ、チームはまとまっていくのではないかと思います。

 最後に、印象に残った王さんの言葉を添えておきます。

 『監督やコーチは気づかせ屋なんです。考えて選手に投げかけないと、選手は気づいてくれないんです。』

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