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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

「英語が喋れるからってどうよ」系あるいは「グローバル人材とは」系の話について思うこと

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昨今良く目にする「英語が喋れるからってどうよ」系あるいは「グローバル人材とは」系の話はどの角度から物を言っても各方面から色々と言われるのは判ってます。それぞれ立場立ち位置経験その他諸々がありますから。でもそれらと並行して「そもそもその仕事に英語は必要なの?」「その企業全体を英語で動かすってどうなの?」「本当にグローバル云々を言う必要があるの?」「そもそも英語とかグローバル視点自体不要っぽく見えるけどどうなの?」「いきなりそれを評価の規準とするってどうなの?」などと言った話はあると思ってます。そしてそれらが議論になること自体は悪い事じゃないとは思っています。

とはいえ、そんな状況を踏まえつつ、それでも私なりに「どうなのかなぁ」と思うところが時々あるにはあります。弱気なもので余りクチには出しませんが。

 

大事なことなので強調しますが「英語を話せるということと仕事が出来る事は別」という話は今に始まった話じゃない

極論すると英語が母国語の環境で育つなりそれなりに生活すれば、それなりに英語を話せるようになるのは事実だと思います。このアタリ、英語を特に必要としない日本国内で生まれて育った私なんぞ逆立ちしても敵いません。

でも、実際「英語が話せるのと仕事が出来るのは別」というのは私のつたない人生経験を踏まえても30年近く前には既にあった話で、事実完全日本仕様の自分が当時バリバリの多国籍企業に新卒で入ったその時代にも目の前にあったのをしっかり覚えています。今色々と言われてる弊害とかも別に新卒に限らずっとあったし、その頃そういう事を言われていた人も別に時代の中で一旦消えた訳じゃなくてずっと存在してました。で、英語だけで切り抜けてる人も居ればダメになった人もいるし、英語の使いどころをキチンと見つけて旨く立ち回ってる人もいれば別の方向に行った人も居る。そんなもんだとは思います。

因みに、じゃぁお前はそれを凌駕するくらいデキる人だったのかって?いや、まぁ、それは、その、えっとですね・・・ (汗

 

そもそもグローバルな云々って何なんだろ

そんな私が云々偉そうに言う話ではないとは重々承知しつつも、最近は「グローバルな云々」ってのが一体何なのかを理解していない人が期待値だけで人を雇うとか組織を左右する立場に居る事が以前より目立つというトコロに新たな問題があるんじゃないのかな?という気はしています。そもそも、そのグローバル云々ってのを自分が他の人にキチンと説明できるのかなぁと思う事が(偉そうに言ってしまいますが)有ったりはします。

でもって、そういう人自身がそういう事を推進しようとした時に色々と面倒くさい事が起きてしまうのが、これまた以前より目立ってしまう事があるんじゃないのかなぁと思ったりもしています。

もちろん、「グローバルな人材」という立場を期待される側にも色々と問題はあるのは前述の通りで今に始まった話ではないのですが、定義が曖昧な中でお互い不幸になるケースがあるよねと思うことがあるのも事実。

 

それを踏まえつつ自分を戒める

例えば世界史って苦手だったんだよねとか近代史の話は受験と関係なかったから全然やってないんだよねなんて言ってる時点でダメなんじゃないかと思い ます。日本と言う自国の歴史的経緯や関係国関係機関関係者その他諸々の経緯を自分なりにキチンと理解し、誰にでも説明できる状態に置き、かつそれを常に アップデートする気概が無ければダメだと思うんです。でも、それらの行為はあくまで基礎的な素養なり教養の話。しかしながら、それが欠けていると自ずと限 界が出る。勿論全部を知る事は出来ないし、全部を「正しく」理解する事なんて出来ない。でも、その努力が無いと勝負できない。だって、相手は氏素性習慣価 値観宗教その他もろもろ全部違う人を相手にしようとしているわけだし、相手にしないといけないわけですから。

因みに別に誰だどうだとは言わないし、そもそも基本的に日本仕様な自分を振り返ってどうするよってのを言われるとですね、たとえば英語で2時間のプレゼンとか何度でも経験してるので別に怖くもなんとも無いし宴会で日本人1人だけの状況でも適当にワーワー飲んで騒ぐし、例えば20代の頃には出張で行ったジュネーブの現地で仲良くなったドイツ人のおじいさんに酔った勢いで「今度はイタリア抜きでやろうぜ(ニヤリ)」とやったらワインのオカワリと一緒に「このヤーパンの若造がぁ(ニヤリ)」と笑い返されたくらいの気概は持っています(←これ状況によっては危険なので無闇に真似しちゃいけません)。でもシラフでランチとかになるとシャイで内気でナイーブな置物になる小心者ではあるので、ここを何とかしなきゃいけないのではありますが。

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