たとえば営業再開の目処が立たない東京ディズニーリゾートにみる震災の影響の複合性
実はインフラへの強烈な被害が出ている千葉県浦安市に位置する東京ディズニーランド。駐車場での液状化は比較的早い時期から報道されていましたが、園内の点検が終わり施設的には営業を再開できる状態である事が確認されたとの発表がありました。
が、問題は営業するために必要な電力。それでなくても逼迫している電力事情に加え、計画停電による園内の停電や主要なアクセス方法であるJR京葉線の運行停止の可能性などを考慮し、営業再開をアナウンスできる状態ではないとの発表が同時にありました。
なんとか気持ちを前向きにするためにもエンターテイメントとしての何かが必要だと言われ始めている一方で、それらの成立が非常に難しい状況は引き続き継続しているという現実は変わらないというコトはキチンと押さえておく必要があるわけです。
そう。否応なしに一朝一夕では解決しないインフラの根っこの影響をキチンと理解しないといけないわけです。
あらゆるものが電力を必要とする事について、だから駄目なんだよと言えるわけも無く
電力供給についての不安については、既に皆さん御存知の通り。50Hz地域全体での電力の総供給量を考えた場合、既に足りないものが今後簡単に充足されるようになるわけではなく、たとえば総量規制するかとか、計画停電をかなりの長期間に亘って覚悟する必要があるとか、いろんな議論が出てきているわけです。
電力の総需要を抑えるためにたとえばサマータイム云々とか在宅勤務云々という議論もあるわけですが、たとえば総供給量が増えない中で在宅勤務だぞと言っても、エアコンを使えない炎暑の中での自宅という場でなにが出来るのかなんて事を考えない限り、実は何も実効性を持たなくなるんじゃないかと思うんです。
もちろん窓の開かない高層ビルで冷房なしで耐えられるわけも無く幾許かの規模でエアコンをかけ続ける必要もあります。最低でも何かしら空調をかけていないとエレベーターの運行から何から結構な問題が起きるわけで、ここでも何気に面倒くさいことが色々あります。
やはり冷夏である事を祈るしかないのだろうか?
とても難しい問題です。少なくとも昨年のような猛暑にならないことを祈るしかありません。ただし冷夏になってしまうと当然農作物等に多大な影響が出るわけですから、単純にそれを願うというのも問題。そういえば一部には「今年の夏の関東は、もうスーツなんか止めてみんなTシャツと短パンでOKにしない?」なんて話すら出るくらい。でも、それくらいの覚悟が必要かもしれません。自宅周辺の打ち水のお勧めみたいな話も出るかも知れません。そうなるとカラ梅雨が怖いのですが、それこそお天道様次第。
いずれにせよ、物事は単純じゃない。
必要以上に不安がる必要は無いかもしれません。でも、あらゆる状況を事前に想定して今から準備できる事を考えて備えておく事は決して無駄ではないと思います。
何しろ、最後は自分の問題ですから。