オルタナティブ・ブログ > THE SHOW MUST GO ON >

通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

auの記者会見Twitter中継にみる、Twitterをマーケティングコミュニケーションに活用しよう論の難しさ

»

今日、10月19日の午前中にKDDI / au の新製品他の発表会があり、それをTwitterで中継する・・・という試みがなされました。そもそも告知(?)を始めた10月16日の時点でハッシュタグの被りの問題が起きたことから始まったこともあり、実際にどのように運用されることになるのかが気になっていました。で、結果をどう評価するか・・・

http://twitter.com/au_official

 

ハッシュタグ #au2009 の被りにみる、ハッシュタグは誰のもの論

Twitterでのハッシュタグは、誰も管理していません。従って今までも同じハッシュタグでありながら全然別の話が流れているというのが普通に起きるわけです。今回も、海外の別の企業が自社のセミナーの告知等ために使っていたのと同じハッシュタグを宣言してしまったことにより、「そもそも調べたのか?」「相手に失礼だろ」的な話から始まってTwitter上でそれなりに騒ぎになりました。

で、最終的には日付が17日に変わる直前に#au_official2009に変えますとのつぶやき。以降はこれが使われることに「なった」のですが、コレ自体は何とか収束したようです。ただ、それこそハッシュタグをDNS的に管理しないと駄目じゃないの?とか、そもそもDNSだって宣言しちゃえば勝ちなんだからとか、色んな話が飛び交うわけです。ま、いわゆるドメイン名の世界については一応秩序が存在するわけですが、そういった管理をするという概念が無いTwitterの世界です。

自分で散々使っておきながら、それでも最初の頃からTwitterは事実上個人認証が不可能な世界であるということをオルタナでも書き散らしてきたワタシですが、ここにきてハッシュタグにも同様の問題があるよね、ということを再認識した次第です。

 

Twitterをマーケティングに活用、という意味が良くわからないんです

たとえば色んなところでTwitterを企業活動に活用してるよという話が幾つも流れるようになって来ました。報道関係とかであればRSSと似たようなモンですし、情報自体に意味がああるわけですから、別に流す媒体が増えただけ。これはTwitterという場自体がビジネスだったりするわけですから、理解が容易。

次に、たとえば通販関係にしてもなんにしても、お客さまとの接点としての活用をしているケース。この場合だと、いわば誰もコストを持たずに済むチャットのシステムとして使っているという側面がおおきいんじゃないの?という気がしています。でも、まぁそれも一応納得できる。相手が誰かということを厳密に捉える必要が無ければ、とりあえずの窓口として機能させることは出来る。ただ、本当に相手の認証が必要になると、こりゃ無理でしょ?と素直に思ったりするわけです。

そのほか、色んな活用の方法があるわけですが、一番ハードルが高そうなのがマーケティングコミュニケーション活動に活用しようという話。特に広報活動のための媒体として使う場合は以前から非常に難しいと思っていました。で、今回のauの発表会のケースというのはそれに該当すると思われるんです。

 

広報活動の一環としてのTwitterの活用

まず自分が誰かを相手に認証、あるいは認識してもらう必要があるわけです。成りすましなんて簡単に出来ますし、ある有名な企業の名前をかたるBotなんて既に山のようにある世界ですから。そこが第一の壁。

で、次が、そこで何をするの?という話。それこそプレスリリース情報を流すって程度なら御幣はなさそうですが、それがOfficialなものだとわかった瞬間に普通に色んなメッセージが飛んできますし、ReplyやRTスパムに見舞われても不思議ではありません。これは業種業態によるでしょうけど、一般消費者に非常に近いところ、かつ、ある一定のファン層を抱えているような状況だと、世に多く存在するブログや掲示板系のサービスで起きている状況をそこに自分から作り出してしまうことになります。このことをキチンと理解していないと、それだからこそ使い方をキチンと決めていないと、エライ事になるだろうなと。

で、どうも今回のauのケースの場合、どうやら脇の甘さが色んなことを引き起こしたんじゃないのかな?という気がします。

 

最終的にはそこで何をつぶやくか、ということに尽きるんですが

実際につぶやかれた内容については、前出のLINKを見ていただければと思います。ワタシは当事者ではないので、背景にどんな動きがあったのかについては一切知りません。が、正直なコメントを書くと、キツイようですが

「何これ?全然だめじゃん」

です。その場に居る人が、その場に居ない人に何かを伝えるという体裁になっていないことが根本で、しかもそれが何かを誰かに伝えるということを職務にしている広報のスタッフの仕事だとすると、これは全く話にならないというのがワタシの評価です。

もちろん、広報のスタッフに例の「tsudaる」の津田さんのようなジャーナリストとしてのスキルを求めることは出来ません。でも、きっと何か伝えたいこと、Twitterじゃないとでき無い事をやろうとしてるのだろうなと好意的に受け止めていたのですが、これではフラストする以前に諦める方に行ってしまいます。

 

当事者としての難しさと、受け取り側の勝手

少なくとも記者会見なので、ストーリーはあったはずだと思います。ただ、それはその場に出席できるプレスの関係者などしか触れることは出来ない。もちろん、それをそのまま流したり、何かしら補完した情報を出そうとするとそれはプレスの先回りをしてしまうことになる。しかも本来プレスから流されるのとは異なる、ある意味大本営発表部分を大きく直接伝えることすら出来てしまう。

これが記者会見映像の中継とかになると別ですが、文字っていうのは後々まで残るので、結構面倒くさい。

そこのバランスというのが、広報活動でのTwitter、とくに記者会見などにおけるTwitterの活用の一番の難しさだとは思います。ということで、情報管理やガバナンス、そして関連業界とのバランスなどをチャンと考えないと、Twitterを不用意にマーケティングコミュニケーションに活用するってのは危険なんじゃないのかなぁ?ということを考えた記者会見でした。

 

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する