わかりきってはいますが、オンライン匿名性の問題が深すぎる件
CNETさんに 2008/12/04 07:30 付けで掲載されている「オンライン匿名性の終焉--単一IDが与える影響を考える」という記事についての、とりとめのない話。でも深い話。
昔から誰が誰を認証し、その結果ナニが起きるのか。これについてのひとつの考え方と見方。
誰がナニを担保に個人を特定するのか
個々の例は挙げませんが、ネットワークの世界だけではなく一般的に匿名性が担保されるからこそ実現できるモノというのは多く存在します。また、色々な理由から匿名性を確保したいケースもあります。理由はどうであれ、個人を特定されたくないという性質のものがあります。
逆に匿名性があるから起きる問題というのも当然あるわけで、たとえばオルタナティブブログの中でもその件に関するエントリーがいくつもあります。
ただ、一番の問題は匿名性が失われる=誰かが個人の認証を行うということです。いや、別にそれを公的にやれとか何だというのではないのですが、なんだかイヤだなという気持ちです。
オルタナのブロガー間でも時々話題になる実名顔出しブログってどうよ?っていう話
これはオルタナのブロガーだけではない話ですが、おそらく全員が理解しているのは自分の意思で顔を出し、名前を出して何かしらモノを伝えるというところにあるリスク。これはプロのジャーナリストや物書きとは異なるレベルだと思っています。
もちろん、それでも、そのリスクを受容してでも何かを伝えたいという意識が強いのでそうしているわけです。この部分についてはおそらくある程度みんな共通だと思うのですが、当然受容できるリスクは自己責任ですので、当然ものの言い方も書き方もそれを意識すると思います。少なくとも私はそうです。
具体的には、オルタナで書いている自分、展示会で説明員としてお客様とお話をしている自分、何かしらの商談で直接お客様やパートナーの方とお話しをしている自分、セミナーなどでプレゼンテーションしている自分、知人や友人と話をしている自分、そして家族と話をしている自分・・・ それぞれの立場で受容できるリスクは全部違います。
でも、それらは全て明確に個人に帰属するリスクで、当然個人がある程度特定されることが前提です。だって、私個人が人と話をしているのですから。
でも、やっぱり匿名性が担保されないと成立しない部分ってのもあるよね、っていうかあって欲しいというのも本音
やはりネットワーク上では匿名性を確保してこそ関与できるモノというのはあると思います。良いことか悪いことか判りませんが、匿名性が担保されることにより成立する世界というのは、絶対にあると思います。最悪、誰かが知っていてもそれが一般に判らないようになっていればOKだと思える部分がありますけど、なんだか全部を紐付けされてしまうのは恐いと思います。既にネットワーク上にある情報から個人と他人との関連性をつけて表示してしまうサービスなんてのもいくつもありますが、とりあえずたとえば同姓同名でも特定の個人を確定はできないので、結構楽しい結果が出てきたりします。でも、一人の個人を特定できるようになると、ちょっとコワい。
結論も何も無いのですけど
個人を誰が何を元に個人を認証するのか。成りすましというのは倫理的に良くないのはわかります。学校裏サイトにもあるように安全上の問題など全部ひっくるめてとても大きな問題ですが、それこそ全世界全員総背番号制みたいな壮大な話になると収集がつかないわけで・・・
すいません。まとまりの無い話で。