【ITU TELECOM ASIAから戻って】 MBKのケータイ・ストリート
ケータイ業界関連の人間としてバンコクに行ったら絶対に外せない場所がMBK。なにそれ?いや、ショッピングモールなのですが、ここの4階がちょっと凄い。知ってる人は知ってるが、ちょっと凄い。ナニが?
アジアのケータイ市場の、ある意味聖地、ある意味混沌の象徴
もともとはMah Boon Krong Shopping Centerと言ったようなのですが、今はMBK Shopping Centerと呼ばれています。場所はBTSのSiamのひとつ先、National Stadiumの駅直結です。Siamからも徒歩3分くらい。雨が降ってなければそのまま歩けます。東急百貨店があったりするんですが、そこに直結してるShopping Centerの4階。ここを中心に、Webサイトによると700軒以上の、いわゆるケータイ屋が並んでます。
はっきり言って、変です。ここ (笑
構えは、こんな感じ
ここはちょうどフロアの真ん中アタリ。前も後ろも間口4メートルくらいのケータイ屋がずーっと並んでいます。別のフロアにはもちろん通信事業者などの直営ショップもあるのですが、ひしめいているのはそうではないショップ。
で、ナニを売ってる?とりあえず何でも、といっても過言ではないかもしれません。
なんだかものすごいところです。ここ (笑
だいたいどの店もこんな感じでショウケースの中に端末を並べています。店によっては電話番号自体を売っています。タイの人は番号の並びに非常に関心を持っていて、並びの良い番号は日本円で数百万円の値段がついたこともあるそうです。
なんとなくスマートフォン系が多いところとか、iPhoneだけを強気に売るところとか、まぁ様々です。カウンターの向こうではお店の人が焼きソバか何かを食べながらお客さんの応対をしていたりとか、まぁ凄いです。
当然SIMロックは速攻で外しますし、状況によっては改造でも何でもあり。
ちなみにiPhone 3GのSIMロック無しは、ディスクの容量にもよりますが大体どこでも30,000バーツ前後。日本円で10万円前後です。これを購入して日本で使うことについては諸般の事情によりコメントを差し控えます (笑
とりあえず新旧とりまぜ、もうごちゃごちゃ。値段は機種により人気により様々。もちろん日本で売っているものは殆ど見当たりません。ごく少数のShopで、日本国内で売られていた電話機のSIMロック外し版が幾らとか、すぐにSIMロック外しますとかの日本語の看板を出していました。
新旧とりまぜ、もうごちゃごちゃです。ここ (笑
ちなみに冷静に分析すると・・・
一応業界の人として冷静に分析すると、あることにすぐに気がつきます。
え?ナニに気がつく?
いや、ここにある電話の殆どすべてがストレート型かスライド型。日本に多い折りたたみ型(クラムシェル、つまり貝殻型といいます)は殆ど存在しません。デザインの種類からナニから、とにかく日本のケータイショップの店頭とはまったく異なります。
よく言う話ですが、フィンランドの有名ケータイ電話製造会社が月間で製造する電話機は日本のメーカーの年産よりも多いんです。韓国のメーカーも桁違いの数を生産しています。種類も多い。部品メーカーとの交渉力やら何やらを考えると、まったく勝負にならない。
ガラパゴス云々というのはよく言う話ですが、一応業界の中にいるのでその理由も良くわかる。そうなってしまった理由も良くわかる。でも国内と同じように高付加価値云々といってもそれら海外メーカーと同じスタートラインにたつことすらできない。そんな状況が目の前にあるわけです。当然ユーザーとしての興味はありますが、業界の中の人としては、海外、それもアジアのマーケットというのはこういうものだというのを肌身で感じることができる場所です。
なんだか、いろいろと考えさせられる場所です。ここ (しみじみ
蛇足ですが
MBKの中には食事ができるお店も山のようにあります。いわゆるフードコートもありますし、個別のお店もあります。回転寿司屋はお決まりのようにタイスキのお店でもありますし、中華は当然のようにあるし。
で、ここを訪れたのはちょうど昼ごろだったのですが、既にバンコクで8泊もしていて、その日の夜には日本に帰るところ。いい加減普通のモノを食べたいなと思っていたところでアメリカのハンバーガーチェーンの店を見つけました。
「よし。ハンバーガーとコーラでキマリだ」
お店に入って普通に頼んでトレイを受け取って席を見ると・・・欧米系の外国人ばかりです(笑 たまにタイの人のカップルがいたりしますが、客の9割が欧米系の外国人。そして私たち少数の日本人。なんだか笑えます。とはいえ、久々の普通のハンバーガー。
はっきりいって、美味しかったです (笑