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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

フランス大統領府と内閣関係者はブラックベリー使用禁止に?

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フランスの国防総事務局SGDNが、フランス大統領府関係者および内閣関係者のブラックベリー利用禁止したとの報道をFT.comで見つけました。

BlackBerry ban for French cabinet

BlackBerryよりももっと便利なPDAとかSmartPhoneもいっぱいあるんだし、そもそもサーバーがアメリカとかカナダにあるのが国家機密保護の観点から論外であるという言い分のようです。

いろいろと文句も出ているようなのですが、確かに国家機密保護という部分で言うと一理あるような気もしますし、これを自分で何でもやりたがるフランスの話だから・・・と片付けてしまうのは早計じゃないかと思います。話の根っこは国家というものの独立性と自主性の考え方の問題で、国家の存立の根幹に関わる部分、たとえば行政であったり国防であったり、あるいは外交に対してどう考えるかですよね。


ある意味なんでもありの民間と、守るべき観点が違う政府機関

民間のビジネスの場合には、極論してしまうとサーバーがどこの国にあろうが、コールセンターがどこの国にあろうが、どこの国で開発されようが構わないみたいなところがあると思いますが(極論ですよ)、国家の中枢を構成する関係者のための情報共有の仕組みが、海外でのASPで運用・・・というのは、さすがにまずいということですね。


この件で言うと、たとえば大西洋を越える回線が切れてしまったり途端に政府関係者間での情報共有が出来なくなるわけです。将来的にRIM自身がフラ ンスにとって良くないところに身売りする可能性だって無いわけではないし、これはさすがに、私が考えてもまずい状況だと判りますね。なにしろ国家の存亡に 関わる話ですから。

この報道には、そんなところが垣間見えるような気がします。

Comment(2)

コメント

4e

聞きかじりですが、旧ソ連と米国間のホットラインは民間レンタルだったそうです。
つまり三次大戦開戦の綱渡りがそれにかかっていた訳で……。
今でもインターネット回線はどうするの? とか


国家や民族というものに固執する仏国、それはそれで好ましいのですが、大前提であるそれらに疑問を持つというか意識をかけない時代でもあると思うのです。
国境を越えるビジネスは、Web2.0などでかなり進みつつあるかと。

4eさん、コメントありがとうございます。


クレムリンとホワイトハウスのホットラインは、簡単に言うと通常の通信事業者が提供する専用線電話だったと記憶しています。当然両国内部分はそれぞれの事業者が提供するものですし、国際回線部分は相応に分担していたものですが、アメリカですら当時は通信事業そのものが事実上国営状態(国内はAT&T、国際はITTだったかな?)の独占事業でしたから、民間レンタルという表現とニュアンスが違うかもしれない気がします。


因みに今のインターネットも商用開放前に米軍とその関係機関専用のMILNETと大学や研究機関が中心のNSFnetを分離させた経緯もありますし、少し前にホワイトハウスの情報漏えい疑惑でログが証拠として使われたNSC (National Security Councilでしたっけ?) のネットワークとメールのシステムのように、アメリカ連邦政府とその関係機関だけが使うインターネットのようなネットワークは別に存在している位です。


私自身アメリカ資本の会社に20年近くも勤めましたが、そこでの印象からしても、結局国家と言うものへの意識や国家の権利権益を守ることについては、アメリカはフランスよりもある意味遥かに熱心じゃないかと私は思っています。

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