理科系じゃないから開発ができない?
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「開発は理科系の人がやるもの」。多くの人がそう思っていると思います。そして、それは勘違いだと思います。
松下幸之助が自分が最後に開発したものがVHSのビデオだったと往年自分で言っていたそうです。ある本に書いてありました(どの本か失念)。その本を読んで思ったのですね。「小学校しか出ていない松下幸之助に理系も文系も無いよな」と。さらに、その開発手法が面白いと思いました。
毎週のように研究所を訪問して、技術者たちから進捗を聞くというのです。進捗を一通り聞いた後に、少し上の目標を示してみるというのですね。そして、翌週に到達できたかどうかを聞きに行く。この繰り返し。
つまり、開発とは何でしょうか?
それは、ある結果を念じながら、関係者に関心を示しつつ、達成できる目標を共有するということなのですね。その目標に、少しずつ近づいていることを共有しながら進むのです。
「念ずれば花開く」
これを聞いて、「心の中に思っただけで成果が出る」と勘違いしますが、念ずるというのは、どうやら、かなり強いもののようです。
「念」は「憎悪の念」でもあります。心から離れないような「念」。それくらい、あるものを開発したいという思いをもてば、それは周りの人を巻き込んでいく力になります。周りの人は、強い念を持った人を何とか助けたいと思うものです。
念のレベルの思いを持ちながら行動を続けていれば、それは開発。新規事業とか新製品とか、あるいは新しい仕組みとか、ルールとか。こういったものは、「念」から生まれているようなのです。
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