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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

何故、一般的に技術者はチームワークが下手なのか

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おはようございます。

曇り空の朝。雨は降っていません。19.5℃ 985hPa @5.15am。

===ほぼ毎朝エッセー===

□□技術者のプライドによるトラップ

「この人たち、なんでチームワークが下手なのだろう?」

よく思います。ゆえによく「もっとチームワークで行こううよ!」と言うのですが、そもそもチームワークが何であるかが分からないのか、環境が無いからやらないのか。チームワークが苦手な人には、何をすればいいのかが分からないのかもしれません。

私はチームワーク推奨派です。仕事を成功させるのにチームワークは必須だと考えています。一人ではできないことを、チームメンバーそれぞれの貢献で、達成できることが多いです。そのときの喜びは、何にも代えがたいものです。今までにそういう経験が多数あります。

一方、いいチームワークが未経験な人だったらどうでしょう。チームワークによる成功体験も大人になってから学ぶものなのかもしれません。社会を見ていると、チームワークが下手な人が一定数います。

プライドが邪魔をするのでしょうか。開発系や技術系に多い傾向があります。思い出してみたら、自分も20代前半の頃はそうでした。

技術者のプライドが高かった自分は、こう思っていたのですね。
・私は何でも調べればわかる
・私の理系頭は論理的に物事を考えられる、難しいことも発見発明できる
・私が考え事などをしている最中の邪魔をしないでほしい
・私のアイディアをただ乗りをされたくない

一方、当時の私はこういう人たちを嫌っていました。
・難しいことはよく分からないけど分かっている人に聞けばいいという人
・営業的な勢いで周りも巻き込もうとする人
・仕事好きな人に任せておいて、あわよくばただ乗りをしてしまえという人
・教えてもらったのに、その後のフィードバックをしない人

このような中で、やみくもにチームワークを強要されても、自分が取られる側、割り勘負けする側だという意識が強く残っていました。こんなことを言う私も、最初からチームワークがうまかったわけではなかったのですね。

だだし、仕事を進めていく中で、このような姿勢だと次第に孤独感が高まってきます。これを技術系の孤高感なのだと納得しようともしていました。でも、それを次第につまらないと思うようになったのです。

きっかけは、他社技術者と協力関係が持てることに気が付いたことにありました。自社だけではどうにもならないけど、他社と協力するといいものが開発できるのです。実は自社の技術者よりも、他社の技術者と仲良くなるようなことも多くありました。

そして、自分がお客様側に近づく立場のときには、特に意識したことがあります。それは、他の技術者たちにマーケット情報や、改善・改良品のその後の進展について、自分だったら知りたいだろうということを、丁寧に情報伝達したのです。

当然のことながら、他の技術者たちは、ものすごくこちらのテーマに関心を高めてくれます。必然的に、テーマの進捗が早くなる。そして成功する。その成功談を協力者たちで分かち合う。これは楽しい体験です。

こういった体験を一つ一つ積み上げていったことで、自分としてはチームワーク推奨派になっていったのです。私は、それが自社でも実現でき、それが強い会社になれると強く信じています。

それには、技術者が根本的に持っているプライドや排他的な要素のことを理解し、技術者たちの陥るトラップから出してあげる。そういった、ちょっとした情報的配慮が、プロジェクトの成否をものすごく左右します。

ぜひ、こういう体験を全社的にしてもらって、次の一体感あるステージへと進化していきましょう。やりたいですねぇ!本当のチームワーク。必ずできる!

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