「一人ひとりが活き活きと充実した仕事をすること」にプライオリティを置く理由
明けましておめでとうございます。
2015年がスタートしました。
今朝の実測気温は-1.5℃@5amでした。冷えています。
===ほぼ毎朝エッセー===
2014年は会社の見栄えが大きく変わりました。続いて2015年も楽しみな1年です。
毎年毎年、年初に「今年は何をしようかな?」と、自分も会社のことを考えたりします。で、本音のところを言うと、例年特に思いつきません(笑)。
「今年はこれをやるぞ~!」と、突拍子もないことを宣言するよりも、今までのことを少しだけ加速しながら続けるだけだからです。
「一人ひとりが活き活きと充実した仕事をすること」
ここにプライオリティを置く部分も変わりません。この環境の実現が先にあり、その延長線上に、製品やサービスの充実が乗っかると信じているからです。
今朝はその考え方のイメージについて伝えてみたいです。
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「等速直線運動」
古典的物理学、ニュートン力学の考え方の基礎にあるものですね。まっすぐ一定の速度で進んでいるものは、外からの力を受けない限りそのまま進むというものです。
これが現実の感覚と合いづらいのは、実際の世の中には、空気やら水やら、様々な抵抗が存在しており、直線運動はしばらくすると失速してしまうからです。
宇宙船e-Jan号のスピードについてもそうです。今はいい感じの等速直線運動をしているのですが、同じスピードを維持するためには、それらの抵抗を上回る力を進行方向に与えながら進む必要があります。
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それらの抵抗と言いましたが、そこには大きく分けて二つの抵抗があると考えています。
ひとつ目は外部からの抵抗。
実際に地面でボールを転がしたとしても、それはどこかで止まってしまいますよね。そう。様々な摩擦や抵抗があるからです。
抵抗の少ない環境というのは、エアホッケーやボーリングのようなもの。そのまま失速しないで滑るように進んでいってくれる、あの感覚です。
事業でも外部からの様々な抵抗を受けながら進んでいます。お客様との調整、特別対応、問題発生、競合との駆け引き、などなど。
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二つ目は内部での抵抗。
内部ロスとでもいうのでしょうか。
例えば空気の足りない自転車タイヤのようなものです。漕ぐのが重いし、すぐ止まりますよね。あれは進むたびにタイヤが変形を繰り返して、せっかくのエネルギーが中の空気の熱に換わってしまっているからです。
ブレーキも同じです。本来なら同じスピードで進むはずのものを、無理やりこすって熱に換えるから減速できる。
事業でも内部での様々なロスを包含しながら進んでいます。社内での調整、探し物、仕様の確認、テストのやり直し、などなど。
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同じスピードを維持するには、抵抗を上回る「力」を、進むと同じ方向にかけ続ける必要があります。加速するためには、さらに大きな力を、かけ続ける必要があります。
ね、大変でしょ?
そこで、e-Jan号では次のような歩みをしてきました。
まずは、最低限のサイズの船体でいること。重いと軽いでは、軽い方が小さい力で容易に加速や方向変更ができます。
次に、内部ロスを最低限に保つこと。「一人ひとりが活き活きと充実した仕事をすること」としたことにプライオリティを置くことがその手段です。
そして、加速力の強化。昨年の陣容強化に続けて、今年もさらなる多様化をベースとした強化を続けていきます。うちの強みは多様性を素直に許容できる柔軟な技術と文化です。だからさらなる強化ができます。
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以上から、何をすればいいのかがクリアになります。
2015年のチャレンジは、加速力強化による製品強化、そして、内部ロスのさらなる低減です。宇宙船で言えば、エンジンを強くして、ボディ剛性を高めて走行抵抗を少なくする。
製品強化とは、ユーザー会で約束したロードマップを真剣に現実化すること。さらにはグローバルでの実績を積むことによる自分たちのの中長期的な汎用的価値を見極め高めること。
内部ロス低減とは、人と人との間によるロスもそうですし、事前想定をしたルール化、ドキュメント化、自動化、シェア化など、いわゆる「急がないけど重要なこと」を積み重ねるのがやりかたです。
イメージとしては、[きっちり]→[かっちり]→[きびきび]。
剛性感高く滑るようにビジネス界を駆ける感覚ですかね。
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今年もよろしくお願いいたします!