自信が出てきたインドは、日本ともっと交わりたいと切望している
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昨晩はIndo Japan Chamber of Commerce and Industry (日印商工会議所)が主催するレセプションに出席しました。日本の斎木大使が昨年末よりの着任後、初めてBangalore(バンガロール)を訪れる。だからこれはその歓迎会という位置づけだそうです。
バンガロールはKarnakata(カルナーカタ)州の州都で、IT産業の世界的中核都市として有名ですね。アメリカ大手IT企業が数千名単位でこちらにR&Dセンターを設けています。ところが、日本からの投資は、まだ限定的です。
斎木大使のスピーチによると、バンガロールに出てきている日系企業は、ソニー、トヨタ、電通など74社、カルナーカタ州全体でも155社だそうです。ただ、トヨタは先日第二工場を開いた、ソニーは500名程度のオペレーションを倍増したいなどと、大手企業を中心に徐々にインド投資への確信を深めているようです。
120名にもなったというレセプションには50名ほどの日本人も来ていました。スピーチが始まる前の音楽がいいです。バイオリンが完全にインドの楽器になっています(^^)
レセプションの場、せっかくなので様々な人と話をしてみました。それなりに持て来たはずの、名刺が切れてしまったのはうかつでしたが。その中で、印象的だったことをいくつか会話をリストアップして見ましょう。
順不同。
==インド人側との会話==
- アメリカの投機的な進出よりも、日本の長期的成長をともにしていくという姿勢の方が投資を受ける側としてはありがたいんです。 なかなかお金は最初から出してもらえませんが(笑) (インド人経営者)
- 文化的にも、アジア同士、近く感じている。その中でも日本は素晴らしく経済的に成長したローモデル。そことなんとか一緒にやりたいと思っているのだけど、あと一つのきっかけがみつからない感覚がもどかしいです。 (日本語が堪能な奥さんを持つインド人ビジネスマン)
- 実は日本語は文法もタミル語ととても似ているので話すだけならかなり スムーズなのですね。だから本当に相性がいいと思うんだけどな。あと、 ネパール国境付近のモンゴル系のインド人、日本人に体系も似ているじゃ ないですか。体の上半身が長くて下半身が短いとか。目の大きさとか。 (インド人ビジネスマン)
- 例えば同じニコンのカメラでも、assembled in Chinaではなくてmade in Japanを買いたい。それくらい日本に対する品質の信仰ってあるんですよ。 (インド人ビジネスマン)
- 30%の貧困層がまだ厳然と残っている。インフラ面もまだまだ大きく問題を残している。それでも、国全体に勢いというのか、「この先なんとかなるぞ」という自信が出てきている。 (日印商工会議所役員)
==日本人側との会話==
- 自信を深めていますね。ホテルの従業員たちもプライドをもって仕事をしている感がある。以前あった、卑屈さ、あるいは隙あらばごまかされるような緊張感が減ったと思います。 (自分)
- バンガロールにいる日本人は400-500名。コミュニティーとしては小さいです。困ることと言えば娯楽が少ないことでしょうか。同世代の駐在員と出歩くことはどうしても多くなりますね。 (着任2ヶ月の日本人ビジネスマン)
- 最初は中国と違って遠く感じるじゃないですか。言葉もそうだし異文化を感じる。でも慣れてくると拡大もできるんです。 (大企業現地法人 日本人経営者)
- 妻が9カ月の身重でして、こちらでお産することにしました。2日で退院みたいですが。 (大企業現地法人 日本人経営者)
- 「6年ぶりに来たのですが、空港からの道とかもビックリするくらい良くなりましたね。タクシーも80kmとか100kmとか出している。」と、言うと、「6年前なんてそんな大昔のことと比べられると(笑)。バンガロールの新空港も2年前ですがだいぶ古い話しに感じます。今から1年後はどうなっているかはなんとなくわかりますが、5年後は全く分からないです。それくらい成長している実感です。」 (現地で起業した日本人社長)
- こっちは人が優しいんです。こっちで目撃したんです。あるバイクの男の人が追突されて道に投げ出された。それを見ていた通行人がとっさにその人を救いに飛び出したのですよ。それでバイクを立ててその人を救った。日本ではなか なか見かけない光景じゃないですか。戦前とか戦後の日本という感じ。 (現地法人に勤める日本人女性)
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いずれにせよ、成長に自信を深めているインドの一部を見たような気がしました。やはり、現地法人を作るのなら今、ですね。
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