あまりにも実感通りな「大きな鉄の弾み車」のイメージ
おはようございます。
寒波が訪れているといいますが、今朝はまだそこまで冷え込んでいませんが、携帯の天気予報を見ると明日からかなり寒くなるようです。
今朝は、勢いが増し続けていると感じられる自分たちのビジネスについて、やはり実感通りと思う「大きな鉄の弾み車」のイメージについて。
==
■勢いが増した1年間
振り返るとこの1年で、製品の勢いがずいぶんと増したように思えます。その勢いはとどまるどころか、来年にはさらに加速していきそうです。期待感がいっぱいなのですが、「要望に追いつけるのだろうか」という、ある種の恐怖感も混じっています。
中にいる者からすると、不思議なほど当たり前のことを地道に続けているだけです。もちろん、新しい試みは絶えず行っています。メンバーの数は増えていますが、この5年間続けてきたことと何ら変わらないのです。
==
■実際にやったこと
外では、
・初の展示会への単独出展をさせてもらったこと、
・初の記者会見や、プレスリリースを多数実施させてもらったこと、
・販売パートナー向け教育プログラムを実施させてもらったこと、
・販売パートナーさんに肩入れをしてもらったこと、
・お客様への東西ユーザー会を実施させてもらったこと、
・キャリアさんとの企画をさせてもらったこと、
などなど、情報発信機会がとても増えました。
中では、
・サーバープログラムの強化を繰り返したこと、
・端末に入れるアプリをそれぞれの端末に最適化させたこと、
・マニュアルなどドキュメント類を整備し続けたこと、
・検証体制を強化したこと、
・サポートの品質を数値化しながら実施改善したこと、
・データセンターの強化を行ったこと、
などなど、本当に地道なことの連続でした。
==
■いつも思い出す大きく重い鉄の弾み車のイメージ
この状況を見るといつも思い出す、ある本の部分があります。
ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則 (単行本)
ジェームズ・C. コリンズ (著), 山岡 洋一 (翻訳)
からです。引用させてもらいます。
巨大で思い弾み車を思い浮かべてみよう。金属製の巨大な輪であり、水平に取り付けられていて中心には軸がある。直径は10メートルほど、厚さは60センチほど、重さは2トンほどある。この弾み車をできるだけ速く、できるだけ長期にわたって回しつづけるのが自分の仕事だと考えてみる。
必死になって推すと、弾み車が何センチか動く。動いているのかどうか、分からないほどゆっくりした回転だ。それでも押しつづけると二時間か三時間がたって、ようやく弾み車が一回転する。
押し続ける。回転が少し速くなる。力をだしつづける。ようやく二回転目が終わる。同じ方向に推し続ける。三回転、四回転、五回転、六回転。徐々に回転速度が速くなっていく。七回転、八回転。さらに押しつづける。九回転、十回転。勢いがついてくる。十一回転、十二回転、どんどん早くなる。二十回転、三十回転、五十回転、百回転。
そしてどこかで突破段階に入る。勢いが勢いを呼ぶようになり、回転はどんどん速くなる。弾み車の重さが逆に有利になる。一回転目より強い力で押しているわけではないのに、速さがどんどん増していく。どの回転もそれまでの努力によるものであり、努力の積み重ねによって加速度的に回転が速まっていく。一千回転、一万回転、十万回転になり、重量のある弾み車が飛ぶように回って、止めようがないほどの勢いになる。
本当にこの状態が実感としてやってきています。
ただひたすらに自分たちの信じるところに向かって、一方向に力を合わせているのです。これを何年にもわたってやると、回転モーメントがかなりの大きさになります。
外から見ると、突然現れたように見えることも多いでしょうが、中にいる者たちは同じことを続けているだけ。その実感のずれが的を得ています。次にあるとおりです。
卵があると考えてみよう。はじめはだれも興味をもたないが、ある日、殻が割れて中から雛(ひよこ)が出てくる。著名な新聞や雑誌がこの話題に飛びつき、「卵が雛に変身」「卵のおどろくべき革命」「卵の目覚しい転換」といった特集記事を掲載する。卵が一夜にして変容し、根本的な変化を遂げて雛になったかのようだ。
しかし、雛から見ればどうだろう。見え方がまったく違っている。眠ったように見える卵を世間が無視している間に、雛は少しずつ大きくなり、変化し、孵化したのである。雛の観点からは、卵を割るのは長い時間をかけてたどってきた過程をもう一歩進めたものに過ぎない。たしかに大きな一歩ではあるが、外部から眺めたときの印象とは違って、根本的な変化というわけではない。
この比喩が少々馬鹿げていることは認めよう。しかしこの比喩で、われわれの調査で得られたきわめて重要な結論が理解しやすくなるはずである。われわれは調査の課程でつねに、「決定打」や「奇跡の瞬間」を、転換の性格を示すものとして探し求めてきた。インタビューでは、それを明らかにするよう強く求めることすらしてきた。ところが。。
==(中略)==
こうして、徐々に事実が見えてきた。魔法の瞬間はなかったのだ。外部から眺めているものにとっては、一撃によって突破口を開いたようにみえるが、内部で転換を経験したものにとっては、印象がまったく違っている。考え抜かれた静かな課程であり、まず、将来に最高の業績を達成するために何が必要なのかを認識し、つぎに、各段階をひとつずつ順にとっていく。弾み車を一回ずつ回転させていくように。弾み車を同じ方向に、長期にわたって押しつづけていれば、いずれかならず突破の時点がくる。
==
■2011年に実施したいこと
愚直にも、今まで続けていることを続けるだけです。より高度なことができるようになっているメンバーに、さらに新しい人を加えて、ひたすら考えてもらってまじめに仕事をするのです。
ただ、それではこの忙しい状態のモチベーション維持が問題になります。そこで、今やろうとしているのは、自分たちの実績が数字として表れる、ゲームのような仕組みを導入していきたいと考えています。
「いよいよ数字が大切になっていくのだな。」
2010年の年末にこのように考えていたことを、来年の年末に振り返ってみたいと思っています。