なぜSNSや実名ブログでは母性的発言が歓迎されるのか
おはようございます。
蝉の声が殆どせず、鳥たちの鳴き声や風にゆれる木の葉の音が際立って聞こえる海抜1200mからのブログです。夏休みもあと1日。今朝は自然から得られるインスピレーションの中で、文字化をトライしてみています。
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■父性的発言を避ける知恵
ここのところの、実名ブログや実名SNSの台頭は面白い現象を生んでいます。そこでは母性的な発言が受け入れられ易いようです。反対に、攻撃性など父性的な発言が出てくると反発を受けます。もともと、メールもそうですね。相手が読んで不快だと思うことを文面化してはいけないという鉄則がありました。残るのが文字なので注意が必要でしょう。
父性だから男性というわけでもありません。ゼロサムゲーム、凌ぎ合い、おとしめ合い、ゲーム感覚でものを追いかける、あるいはネゴシエーションといった、外への論理と攻撃。
母性だから女性というわけではありません。我が子を育てるように、チャレンジさせ、ほめ、叱り、アドバイスをし、将来を一緒に考え、協調をエンカレッジするといった、内からの愛情と成長。
実名ブログやSNSでは恐ろしいほどに、見せかけの真摯さや謙虚さが通用しないようになります。これらは、その人自体の性格を表に出しやすいツールのようです。逆に、うまく回ると、正直ベースで人との気持ちをつなぎやすいメリットが出ます。
これはICTが、人と人の考えのみではなく、気持ちまでをつなぐツールへと進化しつつある証拠なのかも知れません。場所を乗り越えて気持ちが共有できるので、人はより母性的な要素を他人から求めるのです。そこでは父性的な要素は反発を生むのです。
先日のオルタナ定例会で大元さんがプレゼンテーションで「孤独から解放してくれるもの」としてSNSを位置づけされていましたが、そういう使われ方が期待されているわけですね。
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■父性を脱して母性へと変化しつつある21世紀型ビジネス流儀
『個人個人の持つ「本質的な良さ」を集めた中でビジネスを進められる。』
これが21世紀型のビジネス流儀であるのではないかと感じています。
ICTの進化がもたらした、実名ブログやSNS現象は、ビジネスの世界においても急速にその影響を広げていると感じます。大組織などでも、メンバーのエッセーやブログを社内でシェアする試みもあります。気持ちをつなぐツールとして機能し始めています。そこでも帰結的に父性的要素が母性的要素へと変化しています。
その母性的要素を、社外に広げる動きも感じています。
お客様とも協調関係にあり、社内メンバー同士でも横の連携が強い。投資や応援をしてくれる人たちとも良好な連絡を取り合い、創り込んでいるサービスや製品にも愛情を注ぐ。その環境自体、つまり会社自体が社会に貢献し、存在を認めてもらえる。
このような会社や社会が存在しうるのです。
実名ブログやSNSのつながりを、社内にうまく持ち込むにはどうすればいいか。特に通信デバイスが進化しているが故に、これから楽しみな分野であると思います。
ただ、個人個人としては、より「ごまかし」の効かない世界になっていくようですね。しっかりと自分の人格を磨いておくことが最低限のビジネスマナーにもなっていくのでしょう。
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PS:「ごまかす」って胡麻を入れると料理が何でも美味しくなるから、という語源だと先日聞いて「なるほど!」と思いました。(笑)