ノートPCを買って3カ月、メーラー無しで過ごしている。Thin Client時代到来だ。
昨日はThunderbirdというメーラーがVer.3になり、とてもユーザーフレンドリーに改良されているという話題でもりあがりました。たとえば、検索窓なども、従来の題名とfromアドレスが検索対象だったのが、toアドレスも入った細かいあたりなどが、ものすごく使い勝手を良くしています。
ユーザーインターフェースを改良するという、どちらかといえば地味で真面目な改良が、オープンソースコミュニティのプロジェクトで実現されてしまうという事実も驚愕です。どういうモチベーションでこういった改良が「続けられる」のかがです。ボランティアでこの手の改良が進み続けるということに、正直な脅威と夢を覚えるのです。
そこで気がついたのですが、昨年の11月3日文化の日に購入したLet's Note S8に、3ヶ月以上経過するのですが、未だメーラーソフトを何ら入れていずに使っていたのです。従来は、パソコンを買って真っ先に設定するのがネット接続とメーラー環境でした。ところが、今回は3ヶ月にもわたり、メーラーソフトを入れていないのです。それでもなんら不自由を感じていないでいたのです。ちょっとした驚きです。
理由を考えてみます。大きく3つあります。それぞれに記載します。
(1) メールデータの分散がいやだ
メールデータはそれなりのデータベースとしての使い方がされます。データ置き場があちらこちらに分散してしまうのは懸念があります。セキュリティ的な問題もあります。持ち出しPCにメールデータがすべて入っているという状態は望ましくありません。データの置き場所は会社のパソコンのメーラーかメールサーバーに一本化、必要なデータは会社のメールをウェブ経由でThin Client的に外部のパソコンに痕跡を残さずに使う仕組みがあればいいわけです。あえて手元のパソコンにデータをコピーする必要性がありません。
(2) ネット接続環境が変化している
UQ-WiMAXとWi-Fiを内蔵したこのノートパソコンは、居場所を問わずに、立ち上げたと同時にネットにつながるという環境を提供してくれています、バッテリーがタフであるため、外出中に電源で困ることが滅多にありません。さらにはレジュームからの立ち戻りも迅速で10秒くらいで立ち上がります。iPhoneを使う頻度が減ったくらいです。ネット接続が確実になれば、この、会社メールをThin Client的に使うということのストレスを激減させているのです。
(3) 利用アプリケーションが殆どクラウド化している
このパソコンはフル稼働していますが、使っている内容は何でしょう。CACHATTOによるメールや社内ウェブシステムへのアクセスと利用(CACHATTO: 社内データをThin Client+クラウド的利用させるためのセキュリティシステム)、ウェブ閲覧、ブログ作成、Twitter、NHKオンデマンドによる見逃し番組視聴、Googleのさまざまな新アプリケーションで遊ぶことなどが主な利用内容です。一方、入れたアプリケーションは少ないです。もともと入っていたMicrosoft Office以外には、Microsoft Essentials (マイクロソフトのセキュリティソフト)、iTunes (iPhoneの管理ソフト)、Adobe Acrobatリーダーのアップデート、年賀状作成に使った筆まめ、それとEvernoteくらいです。手元での文書作成もほとんどをメモ帳で済ませています。
どうやら明らかにモバイルパソコンの使い方が無理なく変わってきています。ThinClient端末時代が、即時立ち上がり、無線接続環境、電池タフネス、アプリケーションのクラウド化とでいよいよ到来なのかも知れません。
マルチ端末、クラウド、そのビジネス利用、そしてそれらを安全に使えること、これが今年の大きなテーマになってきていますね。