創業者利益目指しではない本来の会社創り
★上場やM&Aを最初から目指した起業もあります。一攫千金、いわゆる創業者利益が魅力的ですよね。でも、自分は違う選択肢をとっています。
★毎年年末、営業日が最後の方になってくると【朝メール】では、「今年の10大ニュース」をテーマに記載しています。10大ニュースを経営会議で決めて、それをひとつずつ反省するように文面化しています。会社のことになりますが、ベンチャー企業のひとつの、その実態、その様子も、何らかのご参考になるのではないかと思い、記載させてもらいます。
【朝メール】20091211より__
===ほぼ毎朝エッセー===
□□2009年の10大ニュース 10位
早いもので今年も年末になりました。そして、残った営業日の日数から逆算すると、今朝から10位の発表をしないことには、1位までたどり着けないことになります。時間は少ない、びっくりしてしまいますね。
ちなみに昨年末に発表した10大ニュースはこんなものでした。
第10位「e-Jan家族増える」
第9位「移転」
第8位「製品改良の体系化、高スピード維持、携帯アプリの本格リリース」
第7位「デモ機100台大量導入 もしかして日本一? (弊社調査)」
第6位「代理店販売の進化」
第5位「アプライアンスサーバー設置作業の外注化」
第4位「サポートサイト・パートナーサイトの運用開始」
第3位「管理者アップデート機能の実装」
第2位「多数案件販売サポート体制が完成したこと」
第1位「ウェルカム新メンバー 川上・北島・池見・濱方・辛・川﨑」
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さて、今年の10位は何でしょう?
第10位!
「9年ぶりの増資」です。
今年の8月に増資をしました。1500万円をGucciさん、多喜乃さん、そして自分と、3人の役員で集めて実施したのです。元々の資本金3000万円は東レと坂本の50:50という状態でしたが、今回、資本総額を4500万円に増資、東レと当社役員での比率を33.3:66.6 となるようにしました。データセンターの冗長性などが必要なために、増資する、そして、会社運営のリスクを取る、そういう役員たちの覚悟の意思表示でもあります。
e-Janの将来を考えた場合に、独立性とコントロール性を自分たちで持つのだという、方向性を明確にする意味もあります。瞬間瞬間の判断が重要なIT業界では、やはり社内の最前線から得られる情報を元に、意思決定を迅速にして、それを信頼する必要があるので、この姿が望ましいと考えています。増資を実施するに当たっては、東レ側では経営企画室にいらした稲本さんと坂木さんとで株価の妥当性を検証してくれ、さらに東レの社長決裁を取るなどの骨折りをしてくれ、このことが実現できました。ありがたいです。
現在この会社は、営業利益を20名で年間1億円程出しています。考えてみると、営業日が年間250日程度だとすると、営業日毎に毎日約40万円、一人あたり約2万円の利益をコンスタントに生み出しているということです。自社製のソフトウェアを開発販売するというのはこういう姿に結びつくのです。開発リスクを取り、その後の品質的な創り込みと営業活動をしっかりとすることの重要性がわかります。
利益が出せる体質になっていることは、メンバー皆の日々の誠意ある努力の賜物であり、本当に感謝しています。そのその将来を含め、自分たちのボートをコントロールできるようにするための一歩目が正式に踏み出されました。それが今回の増資の意味合いです。
誇りを持てる会社にしていきましょう!
★上場やM&Aなど、エグジットを意識した創業も結構あります。でもここで目指しているのは自分たちの生きる場、活かされる場、そういった場を創り込んでいくということです。