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どうすれば、行動に移せるか?(EQ:感情知性を鍛えよう!)

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どうすれば、行動に移せるか?(感情を理解する編)では、人の行動を妨げている感情には、『不安』か『不満』のどちらかがあると考えています。とお伝えしました。
どうすれば、行動に移せるか?(目的達成のための準備編では、『不安』や『不満』を、『安心』『満足』に変えるために、私が実践している方法についてご紹介しました。

ここまで来れば、あとは「解決策の優先順位にしたがって行動するだけ」
ということになります。ところが、この時点で登場するかもしれない、やっかいな『感情』があります。それは、解決策や提案を『断られたらどうしよう』『上手くいかなかったらどうしよう』という不安な気持ちです。

せっかく、『不安』や『不満』の感情を理解し、『安心』『満足』に変えるための具体的な解決策を考えたにも関わらず、今度は『断られたらどうしよう』『上手くいかなかったらどうしよう』という感情によって、行動に移すことを妨げられてしまうかもしれません。

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では、『感情』で行動が妨げられないようにするには、どうすればよいのでしょうか?
私は、EQ(Emotional Intelligence Quotient)を鍛えることが鍵になると考えています

読者の皆さんは、EQ:Emotional Intelligence Quotient(心の知能指数/感情知性という言葉を聞いたことはありますか?
Emotional Intelligence Quotientを簡単に説明すると、自己や他者の感情を知り、感情をマネージメントして、感情を上手く使うための能力です。
Emotional Intelligenceは、世界経済フォーラム(World Economic Forum=WEF)(通称:ダボス会議)で、2020年にビジネスパーソンに必要とされるスキルの第6位に挙げられています。

https://www.weforum.org/agenda/2016/01/the-10-skills-you-need-to-thrive-in-the-fourth-industrial-revolution/

私は、感情知性の専門家(EQトレーナー&EQプロファイラー)として、行動に移す妨げになっている感情の1つに『断られること』や『断ること』に対する恐怖心があると考えています。

例えば、依頼を断れずに「引き受けるのではなかった」と後悔したり、断ったら断ったで「これでよかったのかな?」と悩んだりした経験は、誰しも1度くらいはあるのではないでしょうか?
また、『断られる』ことを恐れ、他の人を頼れず、1人で抱え込んでしまって窮地に追い込まれてしまった経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか?

行動すること、それは『断ること』『断られること』への恐怖心を捨てること。
『断る』の語源は、『事割る』であり、物事の筋道を明らかにする意(岩波国語辞典 第6版より引用)です。つまり、「こと(事)」+「わる(割る)」ということは、事を判断し、理由や事情を説明して、辞退するという意味になります。

ところが、『断る』『断られる』ことを、『拒絶する』『拒絶される』の同義(ネガティブなイメージ)でとらえてしまうと、行動に移すことができなかったり、行動したとしても後悔が残るような行動をしてしまったりするのではないでしょうか?

『断る』『断られる』ことを、語源のとおり『判断すること』『判断されること(判断の断は、断る)ととらえ、『拒絶する』『拒絶される』ことではなく、1つの選択肢であると考えられるようになるためには、EQを鍛えることが大事だと考えています。
そして、EQを鍛えることによって、行動に移せるようになると考えています。

2018年も、残すところあと少しです。
2019年は、EQ:Emotional Intelligence Quotient(心の知能指数/感情知性を鍛えることから、初めてみたらいかがでしょうか?

読者の皆さま、どうぞ、よいお年をお迎えください。

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