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どうすれば、行動に移せるか?(感情を理解する編)

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2018年も残すところ、あと少しになってきました。
今年を振り返り、来年は『○○しよう』と考え始める方も多いのではないでしょうか?
社内外でメンターをしている私も、毎年10月~12月になると、ほぼ毎週 5人~7人の方とお会いして、1on1をする日々が続いています。

今日は、毎年、この時期に相談されることが多い『頭では理解しているけれど、行動ができない(行動が変えられない)』について書きたいと思います。

9bb5e7075300b9e0debc68c451a11211_s.jpg人が行動するか、しないかを判断するとき、『思考』と『感情』が深く関わっているということをご存じの方も多いと思います。
それでも、「頭では理解しているけれど、行動ができない(行動が変えられない)」という状況が起こるのは、「頭では理解しているけれど」という『思考』の部分は説明ができても
、「行動ができない(変えられない)」の背景にある『感情』について、具体的に説明ができない状態にあるからではないか?と、私は考えています。

私が、そのように考えるようになったのは、『行動』に関する質問や相談を受ける機会が多くあり、僭越ながらもアドバイスをさせていただくと、相談者の方々の行動が変わる姿を多く見てきたからです。

行動.PNG
私は、人の行動を妨げている感情には、『不安』か『不満』のどちらかがあると考えています。
『不安』が人の行動の妨げになると実感したのは、今から23年前、社会人3年目に舞い込んだ複業のチャンスを諦めようとした背景に、『不安』という気持ちがあったことに気づいたからでした。

当時は、今のようにインターネットもなく、技術書籍だけが頼りになる時代。その時代に「技術書籍を執筆する」という貴重な複業のチャンスを諦めようとした背景にあったのは、『不安』な気持ちだけでした。
そして、その『不安』を一蹴してくれたのは、以下のようなアドバイスがあったからでした。

書籍を執筆できるというのは貴重な機会だよね。少なくとも、執筆できると思われたから、声をかけてもらったはず。もし、この件で会社をクビになるのだったら、会社に属さなくてもいいし、会社に属したいのであれば、それを理解してくれる会社を探せばいいだけだよ。会社は、星の数ほどあるよ。

「執筆できるスキルはあるのだろうかという不安」
「今の会社で働けなくなるかもしれないという不安」
この2つの不安によって、
チャンスをあきらめかけていた私にとって、この言葉は、まさに天の声でした。

このことがきっかけとなり、自分の行動を妨げている『不安』を言語化し、具体的な解決策を考えた上で『交渉する』というスキルが身についたように思います。
そして、『不満』についても、『不満』の感情をそのままにするのではなく、『不満』を言語化し、具体的な解決策を考えた上で『交渉する』ようにしています。

自分が行動できていない(行動が変えられない)と感じた時は、①→②→③の順番で、
『不安』や『不満』を感じた時は、②→①→③の順番で、自分の感情を理解するようにしています。

①「目的」を明確にする
  
(例)自分の執筆した書籍が、どのくらい世の中に通用するのかを試したい。

②「不安」「不満」を言語化し、「安心」「満足」に変える具体的な方法を考える
  (例)会社を辞めなければいけないかもしれないという不安   
   ⇒
現在の会社を辞めたとしても、転職や個人で仕事をする方法を考える。
    ⇒ 会社にも、個人にもプラスとなる、企画や提案を考える。

③ 具体的な方法を実行するためのアクションプランを立てる
 
 (例)転職や個人で仕事をしている人達に具体的なアドバイスをもらう。
  (例)会社と交渉する際のライトパーソンを見極め、交渉をする。

①「目的」を明確にする際のポイント
日頃、相談を受ける際に感じているのは、手段が目的になっているケースが見受けられるということです。
「目標」「目的」を明確にするに
「~したい(Want)」の背景にある自分の感情を理解することが大事だと考えています。

先日、女子大生から「IT業界で働きたい。AIをやりたい。そのためには、学生時代に何をしておけばよいですか?」という質問をされたのですが、手段が目的になっているように感じられたので、「AIをやりたい理由は、なぜですか?」という質問をしました。
彼女の回答は「AIをやっていれば、食べていけるから」というものであったので、彼女の目的は「食べていける業界で働きたい=安心して長く働き続けられる業界で働きたい」ということになります。

②「不安」「不満」を言語化し、「安心」「満足」に変える具体的な方法を考える
「不安」や「不満」を、何に対して、どのように感じるかは、人によって異なります。そのため、「不安」や「不満」を感じたら、その要因を具体的に、言語化することが大事だと考えています。

『不安』:結果が予測できないことに対して恐れる気持ち。
     望む結果にならなかったら、悲しいと感じる気持ち。
     望む結果にならなかったら、恥ずかしいと思う気持ち。 etc...

『不満』:自分の要求や欲求が満たされず、イライラする気持ち。
     他人と比較してしまうことで、落ち込む気持ち。         
     会社や人に対して、信用できないという気持ち。    etc...

また、「不安」や「不満」を言語化するだけでは解決しないので、
「不安」⇒「安心」、「不満」⇒「満足」に変化させるために、「何が、どうなればいいか?」も合わせて書き出すようにします。

例えば、IT業界で時折話題になる「企業におけるPCのスペック」を例にして考えてみましょう。

PCのスペックが低くて、仕事の効率が悪いことに不満を感じる。
⇒PCのスペックが高くなり、仕事の効率が上がれば満足する。

分かっていることを具体的に言語化し、書き出さなくてもいいのではないか?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、「不安」や「不満」を書き出すことで、自分の感情の整理ができるので、ぜひ、試していただきたいと思います。
そして、「不安」や「不満」が複数存在する場合は、それらの順位付けも併せておこないます。
その時のポイントは、①②③・・・・⑩と、必ず、序列になるようにします。解決する順番を明確にすることが目的なので、同率で②が複数あるという状態ではなく、必ず、序列をつけるようにします。

①と②が完了すると、自分の行動を妨げている感情(『不安』『不満』)について、具体的に説明ができる状態になっているはずです。
③ 具体的な方法を実行するためのアクションプランを立てる については、次回の記事に書きたいと思います。

2018年の振り返り、2019年の目標を決めるにあたり、読者の皆さまの参考の一助になれは、幸いです。



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