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カンブリア爆発

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タイトルからは、何か物騒なイメージがあるかもしれませんが、これは、本当の爆発ではなくて、カンブリア紀に生物の種が爆発的に増えたことを指しています。

日経サイエンスという雑誌の特集記事として取り上げられたので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

実は、私もこの雑誌を読んで初めてこの言葉を知りました。

生物の歴史は、およそ45億年といわれていますが、5億4千万年前の約1000年という非常に短い間に現存する動物門(もん)の全てが出現しているという事実があります。

何故、これを読もうと思ったかですが、

かの有名なダーウィンが自然淘汰説では、このカンブリア爆発は説明できないといっていたという話に興味が惹かれました。

私は、大学の専攻が生物学で、卒業論文は、DNAの進化をコンピュータ上でシミュレーションするもので、ある意味この自然淘汰説を後追いするようなものでした。

しかし、正直に言うと、自然淘汰説のみで本当に生物の進化が説明できるのか疑問を持ちながらの論文作成でした。

卒業後は、生物学ではなく、IT業界に入ってしまいましたので、その後は、生物学の状況には全く疎くなってしまいました。

しかし、いまでもあいかわらず生物の進化というと、自然淘汰説も全く覆す様な有力な学説はないようで、自然淘汰説の延長線上で全ての生物の進化は説明できるという考え方が主流である状況は変わっていないという話は、大学時代の同期とたまに会話する際に聞いていました。

そんな中で、この記事は、それを覆すものなのかという興味で読んでみたのですが、結果は、そこまで踏み込んだものではなく、自然淘汰は否定されていません。

でも素人(今では全くの素人と断言できます)考えでは、そんなに短期間(短期間といってもあくまで生物の歴史の中ではという意味ですが)に急激に進化したり、いろいろな生物の精巧なしくみがそんなに都合よく突然変異で出現するというのは、感覚的に考えにくいなあという思いを消すことができません。

納得のできる回答を得られる様、研究が進むことに期待したいと思います。

ちなみに、この記事にコメントを書いていらした宮田隆先生は、私の指導教官だった方です。

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