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学生や社会人教育の中で見えてくる、ふと気になったことをつづっていきます。

ネガティブ発言をチームづくりに活かす~プロジェクトのリスク回避に役立てよう【PM:コミュニケーション,リスク】

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あなたの周りでネガティブな発言をしがちな人はいませんか?
それが上司であったり、部下であったり、プロジェクトのメンバーであったりすることもあるでしょう。
ネガティブな言葉には、負のエネルギーを感じるので、できるだけ聞きたくない聞かない方向で過ごしたいと思うものです。

しかし、ネガティブ発言をする人は言い換えれば、細かいところやいろんなところが気になる方です。
もちろん、ネガティブ発言をしない人が、細かいところやいろんなところが気にならないというわけではありません。
これがプロジェクトで起きている場合、ネガティブ発言者はプロジェクトの輪を乱す人と捕えがちです。
(私もかつてめんどくさい人だと思っていました)

しかしながら、その気になるところをあえて言葉にして発言しているわけですから、そこにはその方なりの正解からずれるものが存在しています。

例えば、「これは私にはできません」「無理です!」と発言する人に
その人がなぜこう発言したかを深堀してみましょう。
「なぜできないと思うのですか」
「どうやったらできますか」
とできるために必要な要素をたずねてみましょう。

「できない」と発言している背景には、いろいろ理由はあると思います。
 例えば以下のような理由だった場合は、→ のようなことを考えて勧めてみましょう。

・他の部門に反対勢力があることがわかっていて進められない
 →他の部門の反対勢力がだれなのか、何が原因かを聞きその調整を引き受ける、あるいは調整の場を設定し調整に協力する

・他の仕事を抱えていて、その仕事を引き受けることはできない
 →ほかの仕事と納期をずらす、作業分担をする、優先順位をつける

・その仕事はやったことがない仕事だからどうやっていいかわからない
 →その仕事のやり方や手順を示す、その仕事のサポート者をつける

・以前それと同じような仕事をしたことがあって、その時に失敗したのでまた繰り返したくない
 →かつてなぜ失敗したかの原因を一緒に考え、その要因を取り除く協力をする、あるいはその要因が仕事に影響が及ばない範囲で進められるよう協力する

「できない」という言葉の背景には、上のような「理由」が隠れていています
それを「できない」という言葉だけで表現をしているので、単なるネガティブ発言だと思えます。しかしながら、はっきりと「できない」と表明してくれるから、できるための方向性を考えることができます。

逆に「できない」ともいわず、引き受けてしまい納期に遅れる、できないと投げ出す人の方が問題です。

「できない」と発言した人は決して、やる気がない、能力がないわけではないのです。

ほかにも、
「うまくいくわけがない」→リスクにつながる何かをとらえている
「部長は、絶対反対するだろう」→部長が、反対しそうな理由に気が付いている
「失敗するに決まっている」→失敗要因が潜んでいることを知っている
このような発言がでる理由があるはずです。

ネガティブ発言をする人が、チームや部下にいたら、ますはネガティブ発言を受け止めてみてください。
その聞く姿勢で、チームやプロジェクトがうまくまわることになるでしょう。
(それが上司だった場合は、上司からのSOSかもしれません。)

以前このブログ「【PM:スケジュール】」で紹介した「童話でわかるプロジェクトマネジメント」の著者でもある飯田剛弘さんが「令和上司のすすめ」を出版されました。「令和上司」は、チームや部下の成長を促し、結果を出すとおっしゃっています。この本の中で「こいつダメだな」が部下の成長をとめると書かれています。

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