エンジニアもシステム管理者も今すぐマウンテンをクライムしなければならない訳(2/2)
前回からのつづき
「えー?そんなこと言ってもどんな装備で行けばいいのかわからないよ」
とおっしゃられる方もいらっしゃるかと思います。ネットを調べれば、意地の悪いやさしい先人たちがありがたくも恐怖心を煽ります事細かにアドバイスをくださいますので、緊急用テント、サバイバルシート、山岳保険などありとあらゆるものが必要に思えてきます。とかくIT系の人は臆病なので、万全な準備を整えたくなりがちですね。
しかしまぁ、大きい声では言えませんが小さい声では聞こえないので普通の声で言いますが、神奈川県の大山、東京八王子の高尾山レベルの山ではそれほど身構える必要はありません。
まずは普段着で行って(たくさんいます)、周りの人の様子を見て、取り入れられるものを少しずつ揃えていったらよいと思います。
ただ、その中でも、あるとマウンテンクライミングが格段に楽しくなるアイテムを5つご紹介しておきます。この中のいくつかをお供に連れて行って、その使う喜びを実感するというのもいいかも知れません。
(以下、商品情報はすべてAmazonへのリンクになっています。あしからず。)
■トレッキングシューズ
私はなにはなくとも、まずはこのトレッキングシューズを買うことをお勧めします。マウンテンクライミングが一気に楽しくなります。
ICI石井スポーツや、WILD-1などに行くと、シューズのバリエーションの多さにどれを買うべきなのか迷ってしまうかも知れませんが、とりあえず「ソールが堅く」「やや重め」「ハイカットで」「防水」「ネットでの評価が高い」ものを選んでおけば間違いないと思います。
トレッキングシューズの一番のメリットは、小砂利や小枝などをほとんど気にすることなく蹴散らしながら歩けることにあります。それにより、地面の起伏や障害物をそれほど意識しなくても済むようになり、顔を上げて歩けるタイミングが増えます。
もちろん、雨や湧き水で湿って滑りやすくなった道ではさらにありがたさを実感します。
これは言ってみれば、キャタピラ履いた戦車で野山を疾走しているようなイメージです。私はどうせ買うなら2000m級のマウンテンに履いていっても十分戦えるような靴を買うべきだと思いますね。
[スポルディング] SPALDING OUTDOOR WALKING OIN 2600 B
[キャラバン] トレッキングシューズ C6_02 0010602 578 カーキ 24.5 2E
■トレッキングポール
トレッキングポールとは、いわゆる杖ですね。
「若いんだし杖なんかいるか」と思うなかれ。トレッキングポールを使うと足の負荷を肩や胸の筋肉に分散させることができます。その証拠にそれを使わないと脚だけ酷い筋肉痛になりますが、使うと脚と二の腕、肩、胸の辺りがいい感じで筋肉痛になります。
なにより、これを使うと4本脚の獣になったような感じで歩けますからね。スリッピーな道では安心できます。
ちょんちょん地面を突いて、リズムを取りながら歩くと、とても疲れにくいですよ。
WILDER製はコスパがいいです。私も使ってます。
収納しやすいのはこのように折れるタイプ。
高級志向はこんな感じです。まぁ上を見ればいくらでもありますが、ポールに1万円以上をかけるのはどうかと思います。
BLACK DIAMOND(ブラックダイヤモンド) トレイル BD82328
■シングルバーナーとケトル
煙草を吸う方は、マウンテンクライミングの喜びの一つに頂上で一服するというのがあるようですが、最近は喫煙者はめっきり減りましたね。IT系の若者だと10人に1人くらいしかいないのではないでしょうか。
非喫煙者にとってマウントクライミングでちょっとだけ問題になるのが、この「頂上での過ごし方」だったりします。景色を見て「すごいなぁー」というだけでもまあいいっちゃいいのですが、何かそこに20分ほど留まる理由が欲しい。そこでオススメするのが、お湯を沸かせるシングルバーナー(とケトルのセット)です。
これを使ってお湯を沸かしさえすれば、あとはなんでもいいです。コンビニで買った紙コップのコーヒーでもいいですし、紅茶のティーバッグでもいいです。はたまたお弁当代わりにカップラーメンでもいいでしょう。フランスパン2~3切れでも、そこにクノールスープをつければシャレオツなランチになります。
ガスカートリッジがちょっと重くてかさばりますが、頑張って持っていく価値はあります。
オーソドックスなシングルバーナー。IWATANI製は信頼できます。
スーパーに売ってる家庭用のカセットボンベで使えるのが下記タイプ。コスパを考えるとこちらでしょうか。(ただちょっと格好が悪い)
ユニフレーム テーブルトップバーナー US-D 610138
お湯を沸かすだけのケトル(やかん)はかさばるので、このようなタイプで中に食器やコーヒー豆などを突っ込んで行く方が省スペースになります。
PRIMUS(プリムス) ライテックトレックケトル&パン 【日本正規品】P731722-QJ
これくらいのセットを買ってしまって必要なものだけ持っていく、という手もあります。
■登山リュック
日帰りで3~4時間の行程であれば、タウンユースのリュックで十分だと思います。でもサイドポケットが少ないといろいろ面倒ですし、チェストハーネス(胸のところでカチッと締められるやつ)がないと重く感じられます。
そしてだいたいタウンユースのリュックというのは、重心が下の方に来るおにぎり型ですが、それだと後ろに引っぱられる感じがして肩にずっしり来ます。登山用のリュックは縦長で、上の方に重心が来るようにしてあります。だからとても軽く感じられますね。初心者はあれもこれも持っていきがちで日帰りハイクなのに10kgとかの荷物を持っていってしまったりしますが、パッキングの際に上の方を重くするようにすれば、結構楽に持ち上がります。
重いバッグは休憩した後、持ち上げるのが本当に苦痛です。
[ミレー] リュック スティーププロ 20 MIS2061 CASTELROCK
[ドイター] deuter フューチュラ 28 D34214-2226 2226 (フォレスト×エメラルド)
35Lあれば、テントやシュラフも入ります。私はこれ使ってます。
グレゴリー(GREGORY) スタウト35 STOUT 35 メープルオレンジ L 650200557
■腕時計
若い人達の多くは、もう腕時計などはせず、もっぱら時刻はスマホで確認するという方も多いと思います。そっちの方が自動補正してくれて精確ですからね。
しかしマウンテンクライミングの道中となると違います。ただ時間を確認するだけのためにいちいちスマホを取り出すのが辛いです。私などはたいてい25分歩いたら5分休憩するようにしていますが、18分くらいからまだかまだかと何度も時間を確認したくなりますね。そのたびにポケットからスマホを取り出すなどと言うのが辛すぎます。
やはりここは、腕時計でサッと確認したいですよね。
ただそこでビジネスで使ってるような高級時計をはめていくと、転んだ際に岩に当たって傷がついたらショックで立ち直れないでしょう。また金属バンドは手を突いたときに骨折する恐れがありますね。
そこで、お勧めするのがそれほど高級過ぎもしないですが、安っぽくもない、タフな腕時計です。高度計やGPSのついた機種もあり、これをちょこちょこ見るだけで楽しいです。もし予算があってスマートウォッチを買うなら、あらかじめルートをダウンロードしておいてその上に自分の歩いたルートや時間を表示し、そのデータはパソコンにも転送できるようですよ。使ったことないのでわかりませんが、ガジェット好きにはワクワクしますね。
高度計つきのものがなかなか精確で便利です。
[カシオ]CASIO 腕時計 G-SHOCK レンジマン 世界6局電波対応ソーラー GW-9400J-1JF メンズ
SEIKOさんはすっきりしたタイプのもの多くを出してます。
[プロスペックス アルピニスト]PROSPEX ALPINIST 腕時計 Bluetooth通信機能 ソーラー ハードレックス 10気圧防水 SBEL005
下記はスマートウォッチです。あらかじめ地図をダウンロードしておけば、電波の届かない場所でもGPSで自分の位置がわかります。
[カシオ]CASIO スマートアウトドアウォッチ プロトレックスマート GPS搭載 WSD-F20-RG メンズ
と、こんな感じでしょうかね。
もし機会があれば、ぜひマウンテンにご一緒したいです!