炎上案件が生まれる一番の理由
9月からずっとある大型(炎上)案件の火消しに入っていました。
まぁ、燃やす一因を作ってしまったのは自分ということもあり、辛かったのは仕方ないと受け止めているのですが、精神的・肉体的な辛さより、資金面の辛さの方が上回りますね。ようやっと一段落したので、ブログなど書く余裕も出来てきました。
しかし弊社も辛かったながら、お客様の方にも大きなご負担・ご心配をかけてしまったと思います。業界で30年近くやってきていて、こんなトラブル案件を作ってしまい、大変申し訳なく思っています。
で、毎回毎回反省するのですが、なぜこのような炎上が発生してしまうのか?
その一番の原因が「一括請負契約」で仕事を行うからです。
これはもう間違いありません。
発注者側も受注者側もお互いにまだ見ぬシステムを開発するのに、要件定義なるもので「ふわっとしたゴール」を定めて、そして利益の相反する立場のままそこに向かっていく。
そんな方法でいいシステムなど作れるわけがありません。
このあたり、もっと詳しく知りたい方は
「業務システムの開発を依頼する際に留意すること⑤【契約方法の問題】」
この辺につらつらと書いてあります。周辺の記事も合わせて読んでいただくとより分かりやすい鴨です。
そこにも書いている通り、システム開発においては
発注者側も受注者側も同じ方向を向く
これが一番大事なのですが、「一括請負契約」というのは契約した瞬間から両者で見ているものが変わってしまいます。
そんなことは、もう10年以上前に分かっていて、それで「国内ラボ型開発」というのを打ち出しているのですが、「いや、まぁ今回は普通の一括請負で」とおっしゃるお客様が現れると「もしかすると、ちゃんとやればうまく行くかも」とか思って契約してしまうわけですが、まったくダメですね。
私が懇意にしている開発会社の社長さんも、やはり上手く行かない、最後は往々にしてトラブルになると嘆いていました。
もちろん3~5人月規模の小さな案件なら一括でもできると思いますがね。それ以上になるとまぁ無理です。
やるならフェーズを細かく分けて、、、でしょうが、それも毎回納品と検収が入って非効率なんですよね。そんなことに工数を使えば、お金を無駄にするのは結局お客様です。
ということで、また近々Peatixでこのあたりのセミナーをやっていきます。たぶん来年1月から。来てね。