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企業統治についての意見

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board.jpgのサムネイル画像最近になって、名の通った大企業を中心にして世間を揺るがすような出来事が多く発生していて、筆者も企業統治について考える機会がたくさんありました。

そこで今回は、セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長が辞任した一件を題材にして、有識者が考えた意見をご紹介したいと思います。

富山和彦氏(経営共創基盤最高経営責任者)より
「鈴木氏が卓越した経営者であることは間違いないが、オーナーではない。どんなカリスマであっても、公器である上場会社の最高経営責任者(CEO)は業務執行を担う『機関』だ。執行機関であるCEOが、専権事項のように後継者を選ぶことは許されない。」

「だから鈴木氏側が出した人事を「監督機関である)取締役会が拒んだことは、企業統治が機能したと高く評価できる。それを担った社外取締役の方々は素晴らしい。今回の事案は、日本の企業統治史上に残る快挙だ」

「そもそも鈴木氏は人事案が通らなかったことで辞める必要はない。(中略)国会に例えれば1本の法案が通らなかっただけのこと。そのたびに提案した大臣や首相が辞任するだろうか」

「もっと言うと、今回の事態で経済界やメディアが驚いたり、大騒ぎしたりするのは。日本の企業統治が『前時代的な段階』を脱却していない証拠だと思う」

以上のような記事が日経新聞(16.4.25号)に掲載されました。
同氏の指摘のとおり、今回の騒動は企業統治を進める我が国の法人にとって、非常に考えさせられる一件だったことは間違いないようです。

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