マーケティングがいかに大切か
よく日本の企業は、技術力があり製品もいいのだが世界の市場では商売で中韓勢に負けてしまう、と言います。
言い換えれば、マーケティング力がないからなのですが、これは何も日本企業に限ったことではありません。
あの韓国サムスンでさえ、そういう時があるのです。
スマホの業界で、サムスンのギャラクシーがあれだけ世界で独り勝ちしていたのに、日本の市場ではなかなか上位に浮上することができませんでした。
ソニー(XPERIA)やアップル(iPhone)の後塵をずっと拝してきたのです。
その理由を目の当たりにした経験が筆者にはありますので、ご紹介したいと思います。ギャラクシーが売れない原因は何も竹島や従軍慰安婦問題の発生による国民感情の悪化ばかりが原因ではないのです。
筆者が現行使っている機種を当時に数あるアンドロイド陣営の中から最終的に選ぶ際に、当然のように世界中で人気の高いギャラクシーも候補に上がりました。
ところがある理由で、買う候補から外したのでした。
それは「防水機能が付いていない」という理由でした。
この理由以外にギャラクシーを選ばない理由はありませんでした。
たった1つの欠落事項でしたが、筆者は見逃しませんでした。
なぜなら、防水機能はあまりにも必須機能でありどうしても外せない最重要要件の1つだったからです。
国内で防水機能の有無にこだわっているのは筆者だけでしょうか?
調査をした訳ではないのですが、予想するにかなり高い確率で防水機能を求めている人の割合は多いのではないか、と思うのです。
なぜ当時のギャラクシーは防水機能を付けなかったのでしょうか?
何か製品開発上の特別な事情があったのかもしれませんが、それを差し置いても日本人が求める機能の認識が足りなかったのではないでしょうか?
この事例は言い換えれば、マーケティング面での力量の違いで最初から勝ち負けが決していた、と言えるのではないでしょうか。
以上のように、企業の事業活動ではマーケティングがとても大切です。さらにその優劣が業績の善し悪しに直結するという度合いは、昔に比べても高くなってきたのです。
なぜなら、昔ならブランド力のあるナショナルカンパニーの製品である、というだけで製品が売れていったのですが、現代は品質・価格・アフターサービスなどの総合評価で勝負が決まるようになってきたからです。
この総合評価でお客さまから高得点を得るために力強く牽引してくれるのが、マーケティングなのです。