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技術で勝って、商売で負けていませんか?

海外M&Aの成否を左右するものとは?

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shake-hand.jpgのサムネイル画像人口減少や少子高齢化に伴い縮小する国内市場を嫌って、海外に市場を求めるという行動はごく自然のことです。

実際の統計数値にも傾向は表れていて、日本企業による海外M&A(合併・買収)の動きは増えてきています。

15年上半期は約6兆円で前年同期比で約7割の増加にもなったのです。

件数自体は増えていませんが、1件あたりの金額が大きくなってきているので、統計数値にも表れてきているのです。

海外M&Aの成否を左右する要素には、2点あると筆者は考えています。
まず1点目は、「ヒト」です。
いかに進出先の事情に精通した有力な人物、企業と信頼関係を築いて話をまとめられるかが重要です。

次に2点目は、「CMO」(最高マーケティング責任者)の力量です。
よく言われていることですが、国内企業でCMOを設置している企業はまだ少数派で、広報部や総務部が兼務している場合が多いのですが、世界に目を向けるとそうではありません。

Fortune500の企業では約半数でCMOが存在していると言われているからです。

ここでアップルの共同創業者であるスティーブ・ウォズニアック氏の言葉を借りたいと思います。
「日本企業にとって重要なのが、マーケティングだ。日本企業には技術力はあるわけだから、消費者の目線に立って新しい商品を開発することが大切だ。」

我が国における企業が言われている弱点は、上記のとおりいつも同じです。

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