"スコープ3"というソリューション
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ただ品質の良い製品を作って、需要家に安く供給していれば良い、という時代は終わったのかもしれません。
世界展開を見据えたグローバル企業であればあるほど、当てはまります。
製造業で言えば、国内の製造拠点である自社工場やオフィスだけにおいて、CO2の削減に取り組むのではなく、自社の製品に使う部品や材料を海外の取引先から調達している場合、当該調達企業の海外工場においてのCO2の排出を抑制することも見据える時代になってきました。
その際の国際基準となるのが、「スコープ3」であり、企業のバリューチェーン全体で地球温暖化対策を実施するという考え方が基本となっているのです。
なぜイチ企業がそこまで取り組む必要があるのでしょうか?
理由は、特に海外の投資家やNPOは、"スコープ3"に企業がどこまで対応しているのかによって、環境対策を評価する動きが広がってきたからです。
スコープ3があるくらいですから、スコープ1〜2も存在しています。
後者はともに自社工場での製造過程で発生する排出や、その際に消費するエネルギーの製造工程からの排出を示すものが当てはまります。
スコープ1〜2に対して、スコープ3は企業のより広範な事業活動の過程で生じる排出に対する基準ということができ、今後はますます重い責任としてグルーバル調達する企業に降り掛かってくる概念とも言えます。
折しも、先月30日から仏パリでCOP21が開幕しました。
各国の利害関係が衝突して議論は紛糾しているようですが、とにもかくにも待った無しの地球温暖化の問題解決に向けて、有意義な合意を目指して欲しいと願っています。
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