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「姉と弟」という時代

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older-sister-and-younger-brother.jpg昔にテレビで放映されていた、トレンディードラマで登場していた家族構成の定番が兄と妹でした。

この場合の兄は、大抵は当該ドラマの主人公であり、人気のある大物男優が務めてきたのです。

兄は優しくて格好良く、人が良くて、少し気が弱い、という人格設定。妹は甘えん坊だけど、大事な時にはしっかり大人の対応ができる、という設定です。

ところが時代の要請なのか、近年ではこの定番構成に変化が生じてきています。

どちらも主人公の場合がありますが、とにかく「姉と弟」という組合せが多く見られるようになってきました。

この場合の人格設定は、姉は男を寄せ付けないような気の強さから大抵は婚期を逃していて、なおかつ考え方が古い。弟は姉を慕うもいつもハラハラ心配をしているが、ハツラツとして明るく爽やか、といった具合です。

最近の典型的な成功例は、NHKのデイリー人気番組「あさイチ」のキャスターである、姉という立場の"有働アナ"と、弟という立場の"イノッチ"の軽妙な関係ではないでしょうか。


姉と弟の関係を見ていると、今の時代の働く現場の縮図を見ているようで、非常に興味深いです。

実はこれは、最近の国内大企業を取り巻く環境からくる、新しい事業提携関係を見ているようでもあるのです。

つまり、なかなか思い切った変革に取り組むことができず、さらに官僚化・硬直化した社内体制からは斬新なアイデアが生まれない、という課題を抱えている中、魅力的な技術やアイデアを持ったベンチャー企業との提携や統合に踏切り、新しい風を社内に吹き込もうと躍起になってきた大企業たち、という動きの顕在化です。

この親会社となった大企業が"姉"であり、取り込まれたベンチャー企業が"弟"、という訳です。

実際に将来的には、今とは比べ物にならないくらい、女性(姉)の上司と男性(弟)の部下、という関係性がビジネスの現場で増えてくることを予想しています。

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今朝はUEFAチャンピオンズリーグの決勝戦を早朝よりTV観戦した後の当該拙ブログとなりました。乱筆乱文をお許しください。

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