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技術で勝って、商売で負けていませんか?

マネジメントを賢人に学ぶ

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management.jpg経済学はノーベル賞の対象にありますが(日本人はまだ未受賞)、マネジメント(経営学)やマーケティングは対象ではありません。

それくらい、答えのない学問という点で困難を極める科目である、と言い換えることができます。

それではどうやって学べばいいのでしょうか?

1つの手法として昔から現在までの成功者から学ぶ手法が有効です。
よく失敗から学べ、といいますが、失敗にはいろいろな原因が背景にあり、適切ではないと考えます。

それに対して、成功者から学ぶ、という手法はなぜ有効なのでしょうか?
理由は、成功した理由にはどの事例にも共通点があるからです。


そこで今回は、近年において急速に発言力および説得力を高めている、日本電産の永守重信会長兼社長の語録を紹介したいと思います。
ご本人が経営されている同社の業績や成長具合に非常に勢いがあるからこそ、説得力があります。

「利益の全額を株主配分に回す会社もあると聞くが、理解に苦しむ。そんな経営をしていたら会社は伸びない。手元資金は買収など成長に使い、そこからお金を生んで株価を上げて、配当も毎年着実に実行していく。」

「売上高で1兆円を達成した後も、あくなき成長を追求する。」

日本電産は、パソコン用ハードディスクドライブに使用されるモーターに強みを持っていますが、自動車関連にも業要を広げるなど、世界を対象にした積極的なM&Aで加速度的に成長し続けています。

さらに、今後は高性能モーターと通信技術を組み合わせて、製造業の生産ラインなどを制御するIoT事業を強化していく方針を立てています。

以上のように、売上高構成でも精密小型モーターを、車載や家電、産業用モーターといった成長分野が上回るようになってきました。

コーポレートガバナンスの強化にも積極的で、外部からの人材招聘・重職への登用などで、組織を活性化させる術を知っているのです。

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