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記者会見が変わってきた!?

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先日ある記者の方に伺った話なのですが、IT製品の記者会見に行ったら、自分しか来ていなかったのこと。また別の方は「自分を入れて3名しかいなかったよ」ということでした。両方とも、著名な企業の著名なソフトウェア製品の発表だったようです。数年前のように数十人が会場にひしめくケースが減ってきたように思われます。

また別の記者に聞くと「会場までの移動で1時間、会見に出て1時間、帰路で1時間、執筆に1時間。合計4時間かかる。編集部も少人数で、なかなか気軽に取材しづらい」とのこと。大手町で開催すれば移動時間は短くなりますから、合計3時間になりますけど、8時間労働と考えれば、1日に2本がやっとになってしまいます(単純計算なので、実態は違うと思いますが)

また、ある記者は「1人で約20本のニュースをプレスリリースから起こすので、会見にはよほどのことがないといけないです」と言っていました。このように編集部によっても事情がいろいろあります。

それから、多忙で開催時間に間に合わない記者にはUSTREAMなどを使った中継がされている会見が人気のようです。著名なジャーナリストや、オンラインメディアの記者が、国内外の記者会見の中継を見て良い記事を書くケースも出てきました。

他方、ブロガーが会見に参加するケースも目立ってきました。

私も、元記者であり、オルタナティブブログをやっていたり、誠 Biz.ID、東京IT新聞などに寄稿していることからか「会見によければ来ませんか?」などと、PR会社の方にお誘いをいただくケースも増えてきました。先日は、あるセミナーに申し込んだのですが、落選したとTwitterに書いたところ、PR会社の方から「ブロガー枠で入れます」とお知らせいただきました。ただ、すでに自分のスケジュールが埋まっており、伺えませんでしたが、ありがたいことです。

(余談ですが、私もPRのコンサルティングを行っているのでPR会社の人で「話のわかる仲間や同士」と見る人と「競合」と見る人との2通りいるのですが、前者とは仲良く楽しくさせていただいており、今月からは会社の枠にとらわれない月1の勉強会もスタートします(興味ある方はメルマガなどで紹介していきます)。)

もちろん自分が運営にかかわる会見でも、「あ、このブログを書いている人は是非お呼びしたい」などと、ブロガーにお声をかけることも多々あります。

さて、最初に触れた、参加者が少ない記者会見なのですが、これを「失敗」だと思われた方もいたのではないでしょうか?でも、そうじゃないと思うのですよね。というのは記者会見は「
目的」じゃなくて「手段」なのです。たとえば、設定したゴールが発表する製品を世の中に知らしめるための活動であれば、会見の人数だけで成否ははかれないのです。ただ、他の手段を講じる必要性も感じなくてはなりませんけど。

会見回数やプレスリリースの回数だけ増やして自己満足に陥るという話をときどき、聞きます。

目的と手段を混同せず、活動していきたいものです。また、わざわざ参加してくれる記者のことも配慮して、場所や日程なども考えていきたいものです。何度も頻繁に呼び出したり、大量のリリースを送って、それらがイマイチなネタでは、逆効果です。(以前書いた「オオカミ少年とネタのないプレスリリース」のブログも参考にしていただければと思います。

自分もまだまだ未熟で至らない点が多いのですが、頑張っていきたいと思います。

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