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広報担当向けツールはどう進化していくのか

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2019年の日本マーケティング学会のオーラルセッションにて「デジタル化による人々の情報接触行動の変化とPRの変容」という発表をしました。

属人的な業務が中心で労働集約型のビジネスである広報業務。他業界のように、近年様々なSaasのツールがで始めた。自動化・機械化できるものはツールを利用しよう。今後も色々なツールが出てくることが期待される。

というようなことを書いています。私のミスで誤字脱字なども残っていますが、もし全体を読まれたいという方がいましたらダウンロードをお願いします。

PR業界のデジタルツールとしては、国内だと2001年にスタートし、この分野の認知を向上させ、2020年6月30日に惜しまれつつもサービスを終了した「News2Uリリース」が最初だったように思います。

海外に目を向けると、今年ベータサービスを発表したNews Directなどがあります。これは元Businesswireの方がスタートしたリリース配信サービスです(現在北米のみのサービスです)。

そして、先日、国内でも新たな動きがあったので少し書きたいと思います。プラップノードの新サービスです。

プラップノードは、PR業務を自動化し、メディアとのやりとり履歴共有や効果測定を行うSaasツール「PRオートメーション」β版を発表しました。サービス開始は91日からで、同社はプラップジャパンとショーケースが32日に設立した会社です。

同ツールは、他業種で利用されて来たマーケティングオートメーションやSFAなどの仕組みをヒントに、プラップジャパンが2011年よりサービスを開始、1800社以上で導入実績のあるプレスリリース配信サービスDigital PR Platformを元に開発したものです。

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記者情報を管理し、誰がプレスリリースを開封したのか、記事を書いたのか、そしてその記事がソーシャルメディアで反響があったのかまでを見ることができます。

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国内にはプレスリリース配信サービスや記事クリッピングサービスは複数存在しているものの、自社で持っている記者情報のステータス管理までは同一ツールで一気通貫では行えなかったと思います。

海外だとMeltwaterやCisionなどが買収や機能拡張をしていて、もしかしたら一部似ていることができるようになっているかもしれませんが多分国内対応をしていない気がします。(すみません、現状調べきれていません。中の人など、情報をお持ちの方がいたら教えていただきたいです。情報が入ったら追記します)。

同社は、ツールにより、デジタル時代に増大したネットメディアや複雑化する広報活動の中で増えているシャドーワークを軽減できるとしています。

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利用価格はスターベンチャープランで年間36万円より。

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個人的には、今までツールを前面に出してきた企業やベンチャーなどではなく、既に長年PR業界で知名度があり上場もしているプラップジャパンが出してきたことに驚きましたし、PR業全体のビジネスが少しづつ変わっていくのかなと感じました。

弊社ではPR Timesなども利用しているのですが、このツールもPR会社でも利用できるなら使ってみたいと思いました。

なお、筆者は日本マーケティング学会のマーケティング/PRテクノロジー研究会という研究会に入っていまして、PR TimesやPR tableの中の人のお話を聞いたり、noteの中の人のお話を聞いたりしてどんなサービスがどのようにPR業務に使えるんだろうかと議論したり情報収拾をしたりしています。もしご興味のある方がいましたらご参加ください。ツールの情報もお待ちしています。

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