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ERPのシェアの出し方は難しい

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新野さんの「外資系ERPベンダを圧倒する国内ベンダ。MSはどうでる?」にTB。

弊社は中堅企業をメインターゲットに据えた外資系ERPベンダなのですが、確かに国内ベンダの勢いが強いなと感じます。

というのも、コンペになったときに、日本のベンダーさんの名前をたくさん聞くからです。外資のベンダーさんの名前も聞きますが、どのソリューションもまんべんなく持っている有名どころではなく、特定のソリューションに昔から特化しているようなところの名前をよく聞きます。

製品を選定する側であるお客様が、とても勉強されており、単なる宣伝文句や知名度に惑わされず、口コミやネットなどで本当の情報を集めているのだなと感じています。

しかしながら、シェアの出し方って本当に難しいなと感じます。

まず、ERPパッケージの定義。
これがかなりあいまいになってしまっています

会計の機能しかなくても、ERPパッケージと呼ばれている(名乗っている?)ケースもありますし、生産管理の機能しかなくても、ERPパッケージと呼ばれているケースもあります。

それらがごちゃまぜになった状態で、売り上げや導入ユーザー数などによってシェアを計算してしまうと、とにかく1ユーザーあたりのお値段が高い会社、もしくは安価で大量に販売している会社が上位にきてしまいます。

また、業種別・業態別に見ると、特定業種・業態に強いパッケージが存在します。
たとえば、弊社であれば、製造業、ファッション、食品・飲料、設備保全などがありますが、導入企業規模別の調査資料はあっても、業種・業態別の細かな調査資料はあまり見かけません。 全体のシェアになると、特定業種ですごく支持をされている製品の情報が埋もれてしまい、統計上は上位に出てこなくなってしまいます。

たとえば、製造業(それも、プロセス系とディスクリート系に分けてとか)のシェアとか、SPA(Speciality store retailer of Private label Apparelの略。ユニクロなどのように、生産から販売までを一環管理できる、自社製品を自社店舗で販売する形式。製造小売。)向けERPのシェアとか、そういうのも見てみたいです。

もちろんそれぞれのERPが提供する機能別に分けたシェア(生産管理機能があるERPシェアとか、人事機能があるERPシェアなど)も興味深いです。

このようなシェアが細かく発表されると、製品を選定する企業にとっても非常に役立つ情報になるような気がします。

それからシェアではありませんが、先月に発売された、中堅・中小企業のためのERP導入実践ガイド。これは非常に興味深い内容でした。さまざまなベンダの一覧表も載っています。ちなみに弊社の某PMは、毎日ページを決めてじっくりと読んでいると言っていました。

中堅・中小企業のためのERP導入実践ガイド 2006年版
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