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外資系ERPベンダを圧倒する国内ベンダ。MSはどうでる?

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@ITのニュースでも取り上げていますが、国内の中堅、中小企業向けERPパッケージのシェアは、富士通、大塚商会、住商情報システムがトップ3だという調査結果が発表されました。大企業向けに強いSAP、オラクル、ピープルソフトといった大手ベンダはこの中堅中小市場では苦戦していて、SAPが7位にやっと登場するだけです。

注目すべきは、調査会社の予測によると2005年度の大企業向けERP市場が約400億円なのに対し、中堅中小向けERP市場は680億円と1.5倍以上大きいこと。さらに、2010年には大企業向け市場は430億円とほとんど成長しないのに対し、中堅中小向け市場は1000億円と大きく成長するとされていることです。

大手ERPベンダが買収を重ねてプレイヤーを減らしていることも、以前からこぞって中堅、中小向けに参入しようとしているのも、この調査結果からすれば道理です(海外でも事情が一緒とは限らないでしょうけれど...)。一方で、この調査でシェア上位にならぶベンダはどこも全国の販売網、サポート網を強みとしています。中堅中小向けにはこうした体制が重要視されるのでしょう。

これを外資系のベンダが構築することは一朝一夕にはかないません。となれば調査レポートにもありますが、いかに全国にパートナーを広げるかがキーポイントでしょう。

そして、来年にはマイクロソフトが日本国内の業務アプリケーション市場に参入してくると言われており、同社も成長が見込める中堅中小に狙いを定めてくると考えられます(CRMでの参入と予想されていますが)。マイクロソフトもほかの外資系ベンダ同様にこのは中堅中小の市場に難儀するのでしょうか? それともなにか特別な戦略を用意しているのでしょうか。

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