HTML5アプリ全盛時代は2013年以降かな?
"アプリ帝国の衰亡"
"HTML5ガイド決定版: 2012年のWebはこう変わる"
上記の記事を読んでいていろいろと考えさせられました。
PhoneGapを使ってiOS/Androidアプリを作っているとやっぱりモバイルブラウザは遅いなぁと思いました。SVGは高コストのため速くはありませんが、canvasも劇的に速いというほどでもなくて困ってしまいました(一部は速かったですが...書き方が悪いのかな...)。このため現時点ではHTML5でマルチプラットフォームによるネイティブアプリを駆逐もかなり難しい気がしています。
デフォルトのブラウザが速くないからかも知れませんが、AndroidはそのうちChromeが搭載されるまで待つ必要があるのかも知れません。デスクトップSafariの進化が最近停滞しているので、モバイルSafariの改善は少し心配です。ですが現時点(2011.12)ならばiOSのSafariの方が速度と機能は上だと思います。
とは言っても、プラットフォーム毎のネイティブアプリ開発環境のObjective C、Java、C#を覚えるのも億劫なところも正直な感想です。移植も大変ですし、Windows 8の登場でモバイルデバイス市場でモバイルデバイスシェアも大きく変わる可能性(今のところかなり低い可能性ですが)があるため、一つのデバイスに注力することも難しいところです。
有力なマルチプラットフォーム開発環境はUnity等が出てきているため、マルチプラットフォーム対応コストは年々減ることでしょうから、HTML5だけが選択肢では無いと思います。ただし、低コスト開発を目指していてUnityを採用できるかはまた難しいところだと思いますが。
このため、マルチプレットフォームで速度が必要でなくて低コストアプリを作るならばHTML5は割と良い選択肢に見えます。ネイティブほど速度が必要なアプリばかりではないでしょうから。
また、スマートフォンの出荷台数が2011年にPCを抜くこと考えると、既に始まっているかも知れませんがモバイルファーストでアプリ開発がおきるのではないかと思います。性能が低いデバイスのアプリを高機能デバイスへの移植は障害が少ないため、モバイルファーストで市場を確かめて、PC及びWEBアプリ対応とかもありではないかと。Angry Birdsがその先駆けだったと思いますが、これが主流になるのではないかと思ってしまいます。
そうなるとHTML5のアプリ展開はモバイルブラウザ進化と速度次第かと思わなくもありませんが、2011年にはまだ正式モバイルSafariはWebGL対応していなかったり、Androidブラウザはあまり良くなかったりしているのがちょっと苦しい気がしないでもありません。
また2012年ARM系チップの性能向上は、28nm化とCortex-A15登場して今(2011.12)よりも1.5~2倍ぐらいしか速くならないから、まだ速度が不足していると思うのでHTML5アプリがPCからモバイルまで浸透するのは、2013年以降かなと思ったりしました。