スマートフォン市場(1Q'11)~とうとうAndroidが首位に立つ~
"Gartner Says 428 Million Mobile Communication Devices Sold Worldwide in First Quarter 2011, a 19 Percent Increase Year-on-Year"において1Q'11のスマートフォンOSシェアが発表されました。いつか来ると思っていましたが、とうとうAndroidが首位に立ちました(予想よりも早いかな?)。
そこで携帯電話とスマートフォンの各種情報をグラフ化してみました。
・携帯電話とスマートフォンの出荷台数前年同期比
・スマートフォンOSシェア
(出展:Gartner)
スマートフォンは、なんと4Qよりも1Qが多い出荷数になりました。通常世界的に4Qが最も販売数が増え、1Qは比較的少なくなります。季節的要因を無視した成長率を誇っています。
Symbianの低下はNokiaのWindows Phone採用の発表のため、予想通りです。Symbianは4Q'10->1Q'11で504万台減りましたが、Androidが同時期536万台増えたため、Symbian減少分をカバーしました。概ねAndroidがSymbianをカバーできそうです。
スマートフォンの出荷台数は、1Q'11も一四半期で1億台を突破しましたが、2011年はどの程度になるのでしょうか。Gartnerは今のところ4.68億台と予想しています。
ここで安易な方法ですが、過去の年間及び1Qの出荷台数から2011年の出荷台数を予想してみます。以下が4年間の数字です。1QとYearの単位は万台です。
年 | 第一四半期 出荷台数 |
通年 出荷台数 |
通年/第一四半期 (比) |
2007 | 2,494 | 12,231 | 4.90 |
2008 | 3,232 | 13,929 | 4.31 |
2009 | 3,651 | 17,240 | 4.72 |
2010 | 5,430 | 29,665 | 5.46 |
平均 | 4.85 |
4年間の年/第一四半期の比の平均は4.86です。この数字と1Q'11から2011年の出荷台数を求めると4.89億台になります。Gartnerの予想に似ていますが、2008~2009年の不況と2010年の勢いを考慮に入れると、この数字は下限と捕らえても良いでしょう。
2010年の5.46倍をそのまま使用すると2011年の出荷台数は5.50億台になります。この数字はでかすぎるようにも見えなくもありません。
ですが、3Q'10~1Q'11までスマートフォンの出荷台数前年同期比は平均1.89倍です。この数字が今後3四半期継続すると2011年の出荷台数は5.59億台になります。1.89倍も高い成長率が維持できるか分からないため、5.50億台が上限ではないかと思われます。
このため2011年スマートフォンの出荷台数は4.80~5.50億台の間ではないかと予想しています。予想とは概ね過去の数字から導きだすものですが、それが答えに近いか分かりません。なんと言っても、スマートフォンの出荷台数は、不況下でもマイナスに落ちず、不況を脱してからは非常に高い成長率を維持しているため、過去の数字が役にたちか分かりません。もしかすると5.50億台すら低い数字になる可能性は十分にあると思います。