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GPUを使ったクラウドサービス開始されますがこのままでいくのだろうか

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IBMのTeslaサーバの将来性」を書いたときには、いつか来るだろうと思っていましたが、IBMからGPUを使ったクラウドサービスが開始されるようです(「IBM、GPUコンピューティングを活用した並列処理向けクラウドサービスを提供」)。

CPUパワーとDB(ストレージ)をあちら側に置いている状況で、次に何を持っていけばと良いかと考えればばGPUをあげるのは誰でも考えつくところです。現時点ではGPUは、CPUやDBの様に用途が一般的ではないためどの程度顧客がつくのかわかりませんが、東工大のTSUMABE 2.0やTianhe-1AでGPUを使っていることを考えると、GPUのクラウドサービスは教育分野等や特殊なカテゴリ(金融等)には有効に見えます。どのような分野でも常にフルパワーが必要なわけではないのですから、あちら側にあっても良いはずです(ゲームの描画は無理だけど)。

GPUを汎用化に向けて最もリソース割いて、リスクを負っていたのはNVIDIAでしょう。おかげで、HPC分野の非CPUでは最もシェアが大きいのはNVIDIAのTeslaでしょう(データはありませんが)し、今回の様に使用されるのもTeslaでした。ここまでがんばってきたNVIDIAがようやく収穫の時期にきたと考えているのかも知れません。

ですが、そう簡単にNVIDIAの独占できるでしょうか。GPUのライバルであるAMDは次期GPUで大幅にアーキテクチャを変えてくるようですし、Intelは48コアの研究用CPUを開発しています。このため、NVIDIAの独走をストップさせるプレイヤーが登場する可能性は十分にあります。

後発組は、オープンな開発環境(OpenCL)もしくは、既存のアーキテクチャ(x86)でシェアを奪いとる戦略をとると思いますが、現時点ではNVIDIAでベンダロック(CUDAで開発)されています。

このままでは、最初のターンで勝負が決まってしまう可能性があります。

ただし、スマートフォンの様にiPhoneの一人勝ちかと思えたところでAndroidの躍進を見ていると先行者の有利はそれほど鉄板ではないのかとさえ思えます。AMDに逆転の目があるかはAPU搭載Bulldozer次第ではないかと思いますが(アナウンスさえされていない)、Intelの方は政治的力も持っているため、Teslaの地位を引きずり降ろすならばIntelではないかと思います。

このため、GPUを使ったクラウドサービスがもし今すぐに爆発的に普及すれば先行者であるNVIDIAの勝利で決まるかも知れませんが、普及の速度が早くなければ主役は混沌としてきそうです。

【CPU/GPU】
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