20歳のときに知っておきたかったことスタンフォード大学集中講義の感想
スタンフォード大学でアントレプレナーシップ等の人気の講座を担当しているティナ・シーリング氏の集中講義で行った本です。結構面白かったので、いつもの様に感想を。
ある学生に起業に関して課題を渡して1週間後に、その学生から「できないことなんてない、ということがわかった」の言葉が返ってきたのはかなり斬新でした。"できない"と考えることは少なくありません。ですが、視点を変えたりすることでかなりのことができるようになるものだそうです。
Googleの共同創業者のラリー・ペイジ氏は講演の中で"できないことなどない、と呑んでかかることで、決まりきった枠からはみ出よう"と言っています。このあたりは常識と呼ばれるルール(もしくは足かせ)に縛られるためでしょう。この足かせをはずすことから始めるの良いようです。
また、"自分が得意なことはこれだと決め手かかるタイプの人は、得意なことを増やし、成長していこうという人にくらべて、長い目でみても成功する確率がかなり低くなる"と言うちょっと面白い考え方(もしくは統計データ)もあるそうです。
これは、得意なことは低コスト&リスクで作業ができるように見えるからでしょう。
例えば、私はJavascriptがある程度書けるため、HTML取得及び解析するのによく使用します。"Web Storageを使ってみた(Chrome拡張)"等がそれに該当します。しかし、JavascriptでHTMLを取得するのは、速度と条件(Chrome拡張で取得なんて、足かせが多すぎる)の面において最も効率的なプラットフォームとはとても思えません。このため、自分が得意としていることをとりあえず止めることも行う必要があるでしょう。
"ルールは破るためにある"、"許可を求めるな、許しを請え"、"人間は二つのタイプに分かれることがわかっています。自分のやりたいことを誰かに許可されるのを待っている人達と、自分自身で許可する人たちです"等、本書では何度もルールに縛られることを薦めています。ここまで何度も同じことを書かなくてもと思いますが、それぐらい人は、既存のルールに無意識に縛られているのでしょう。
このあたりがアントレプレナーシップを築くためにに最初に行わないといけないこと事なのかも知れません。
一番面白かったのは、デビッド・ロスコフ氏の逸話です。ロスコフ氏が、ヘンリー・キッシンジャー氏を講演に呼ぼうとしましたが、高額な講演料と条件を向こうから伝えられました。その時ロスコフ氏にはとてもその条件をクリアするほどのものはなかったのですが、とりあえず承諾します。
その後、キッシンジャー氏が講演の目玉であることをアピールして、スポンサーや他の講演者を集めて最終的にキッシンジャー氏の講演料を払うことができるようになったそうです。常識的には資金を集めてからキッシンジャー氏を呼ぶのが真っ当な方法です。ですが、講演の目玉をとりあえず決めて資金や他の講演者を集める方法はある意味リスクがありすぎるかも知れませんが。
ですが、ゴールさえすれば途中の実現方法は何でも良いわけです(若干リスクが高すぎますが)。このあたりの考え方のチェンジの仕方が常識を無視したやり方でしょう。
"20歳のときに知っておきたかったことスタンフォード大学集中講義"で説いている内容は、20歳オーバーになっても知っておく必要はあると思います。一番重要なのは、ルール(もしくは常識)を破ることは決して悪いことではないと言うことです。
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