ブログ/SNSの社内導入で求められる文書ファイル共有・管理
実際にブログの社内導入を検討していく中で、必要とされる機能として以下の10個の機能がある。最初から全てを必要とされるわけではないが、お客様の要件をつめていくと最終的に、この10種類が必要とされる。
・ポータル (階層メニュー、全社トップページ)
・文書管理・共有環境(ブログ、Wiki)
・文書ファイル管理、共有(オフィスファイルなどをセキュア&独立したアクセス権付)
・チームスペース (組織やチーム、プロジェクトでの意見交換、文書共有やSNS)
・社員簿 (社員の経歴や属している組織・コミュニティの表示とブログへのリンク)
・検索エンジン (ブログの内容と添付ファイル)
・RSS・ATOMフィード (新着情報のプッシュ配信)
・ワークフロー (文書のレビュー、承認ルート管理)
・マッシュアップ環境 (社内外サービスやコラボレーション機能の組み合わせ)
・アクセス・利用情報統計
また、これ以外にも
・グループスケジュール
・プロジェクト管理・タスク管理(TODO)
・ソーシャルブックマーク
・オフライン&モバイル利用
なども話題になることが多いが、セカンドステップと考えられることが多い。
上記10機能の中でも、社内での柔軟で自由なコミュニケーションと文書ファイルのセキュアな共有という相反する面を支援するものとして、特に日本企業が導入するときに取り組むのが「文書ファイルの共有・管理環境」である。
この文書ファイル管理の環境に関しては、既存の文書管理システムやグループウエアとの組み合わせで実現する場合などもあるが、ブログ、SNSの導入を機会にチームスペース内の文書ライブラリを利用することも増えている。
チームスペースを用いた場合の典型的な活用シーンは以下のようなものだ。
1.ブログによる情報共有・コミュニケーション
部門、部門や人をまたがったチームの作業場所(登録者のみがアクセス可能)を用意し、ここでWiki(一覧・承認)、ブログ(作業日報型)を掲示板的に利用してチーム内の情報交換を行うと共に、このチームで発生・活用した文書(ファイル含む)を管理。
2.日々の業務の中で自然に情報を蓄積
様々な文書ファイルは、自分が権限を持っているチームの作業場所の「文書ライブラリ」に随時保存。
3.オープンなブログによる広い情報公開
作業日報、営業日報などを自分のブログに掲載し、社内全体にオープンする。 チームやプロジェクトの中だけで共有すべき情報はチームの作業場所に登録。
4.利用者を限定する情報や文書ファイルはチームの文書ライブラリへ
作業日報、営業日報などの中に自分が作成、修正、活用したドキュメントを、「文書ライブラリ」から選択しブログに貼る。 ただし、実際にはその文書へのリンクが張られる。これにより、ブログの内容でおおよその情報は把握できるが、重要情報はチームにアクセス権がかかった文書ライブラリに保存されているため、文書を見る権限を持つ人意外は、ブログのみしか見られない。
5.検索、活用
再利用できるドキュメントを探す際には文書ライブラリではなく複数のブログを検索する。 検索後、日報に書かれている内容を読んで、必要な文書へのリンクを選択する。自発的に検索する以外に、RSSフィードに登録しておいて、プッシュ配信されるのを待つこともある。
6.再利用、保存
表示された文書を利用した結果を自分のブログに書いて、追加・修正したドキュメントを適切なチームの文書ライブラリに保存。 検索文書を修正した場合は、文書ライブラリ側で履歴管理が行われるため、以前のブログに貼られた文書リンクの文書の実態は維持される。 同時に、その文書の最新文書も表示され活用できる。
この環境が出来ていれば、ブログをコピーして不適切な人に転送しても、リンク先を見ることはできないし、単なる文書管理システムの検索と違い、どのような場面でどように利用したのかなど文書では判断できないノウハウも得ることが出来るというものである。
これらの機能は既にNotesなどの情報共有、コラボレーション型のグループウエアでは既に実現されているが、オープンなコミュニティという面から見ればSNSやブログが勝る。
逆の視点で見ると、ブログやSNSの企業内利用が、アーリーアダプターのみではなく一般の企業での検討が進むにつれて、グループウエア(メール、イントラネット情報発信ではなく情報共有として)の役割を要求されるようになるのだろう。
P,S, 画面がないとわかりにくい。次回は画面例を貼ろう。
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