デジタル教材とアナログ教材のメリット、デメリット(後編)
時計くみたてパズルを例に考えてみる
アナログ教材がもつ想像性、デジタル教材が可能にした世界規模での学習機会など、デジタル教材とアナログ教材には様々なメリット、デメリットがあります。それぞれの長所、短所を考えるため、本稿ではiPhoneアプリ「時計くみたてパズル」を例に検討します。
参考:時計くみたてパズル - 楽しく学ぶ!時計の読み方 1.2.1(無料)
カテゴリ: 教育, ゲーム, 教育
販売元: Keaton.com - Naoya Sangu(サイズ: 149.8 MB)
全てのバージョンの評価: (81件の評価)
iPhone/iPadの両方に対応
「時計くみたてパズル」はゲームを始める前にお子様の年齢や得意不得意さに応じてパズルを選びます。
パズルを解きながら5つの段階で時計の読み方を学ぶことができます。
- とけいばん
- とけいのすうじ
- とけいのはり
- はぐるま
- いまなんじ
2・3・5は私も思いつく課題ですが、1と4は想像できませんでした。書く課題で学ぶことができる課題。メリットは公式サイトによると以下のようなものだそうです。※矢印のあとの説明は公式サイトを参考にした私の理解です。
- とけいばん
→時計板の形をしたジグソーパズルで遊ぶ
◎組み合わせパズルで図形的センスが身につく - とけいのすうじ
→時計板の各数字を動かして正しい位置にはめる
◎正しい数字の位置がわかる
- とけいのはり
→出題された時刻になるように自分で長い針と短い針を動かす
◎自分で針を正しい時間に合わせる事ができる - はぐるま
→歯車を正しい色・大きさの凹みにはめる
◎大きさ・色の概念がわかるようになる - いまなんじ
→時計の針は今、何時なのか。画面の下から正しい時刻の数字を選ぶ
◎アナログの時計を見て、正しい時間を把握できる
私が利用したアナログの時計の教材の場合は先生や保護者の説明スキル・子供の内面や学力などに理解度が左右されます。一方、アプリで学ぶ場合は製作者の想定の範囲内で複数の段階で学ぶ事が可能。アナログに較べると一定の質を保って、子供への教育の質を保ちうる点がが興味深いです。
アナログの教材とデジタルな教材の魅力
時計の場合、私が子供時代に使っていたアナログのおもちゃのような時計は自分の想像力次第で様々な発想を生み出す可能性があります。
アナログの時計の場合は一対一で時計に向き合い、想像しながらごっこ遊び。または先生が授業で子どもたちに時計の読み方を説明して、子どもたちが先生の説明に沿って学ぶ。
デジタルの教材の場合はアナログに比べると個人学習しやすい。先生や保護者と共に学ぶことも可能。そして、ウェブを介して双方向のやり取りをすることが可能になります。
2006〜2007年ごろに読んだ梅田望夫さんの『ウェブ進化論』か『ウェブ世界を行く』ウェブは教育の高速道路になると書かれていたような記憶があります。
確か将棋のネット対戦で見事な勝負をされた方がいて、あの匿名の人は羽生名人だったのでは?と話題になったエピソードを読んだ記憶があります。
ウェブは普段ならば対戦できないレベルの人と対戦が可能になりうる。ハイレベルな人と交流したり、記事を読んで学ぶ事が可能になる。アナログ教材には自主的に考えて創意工夫する可能性があります。
アナログ教材ゆえの想像性、デジタル教材ゆえの世界規模での学習機会を生む可能性。どちらも素晴らしい教育機会をを潜在しています。それぞれの長所、短所を活かして子供たちの可能性が広がるようになればと願います。
>>「ITを活用した学びの保証より「魔法のプロジェクト」に続く
今回、ご紹介したアプリ
時計くみたてパズル - 楽しく学ぶ!時計の読み方 1.2.1(無料)
カテゴリ: 教育, ゲーム, 教育
販売元: Keaton.com - Naoya Sangu(サイズ: 149.8 MB)
全てのバージョンの評価: (81件の評価)
iPhone/iPadの両方に対応
編集履歴:2014.12.26 23:23 冒頭の段落(文章3つ分)を追加しました。