オルタナティブ・ブログ > 教育ICT研究室 >

グローバル化する中で日本人はどのようにサバイバルすればよいのか。子ども×ICT教育×発達心理をキーワードに考えます。

子供のICT教育とインクルーシブ教育への想い

»

はじめに

先日、公開した「生まれた時からデジタルネイティブな子供たち と教育」に対して色々なご意見、ご感想をいただきました。ありがとうございました。そして私は前の記事で大事な情報を書いていませんでしたので追記させていただきます。

アナログは大事

パソコンの先生をしていますが、子供のうちに身体を作っておくことは非常に重要だと考えています。私に子供がいたら身体作りをしながらICTにも日常生活で触れていく環境を整えるだろうと私見では思います。

パソコンに入力すると見た目はよくできていますが、私はあえて紙のノートに手書きで書きます。手を使わないと脳が発達しにくくなる気がするからです。IT業界ではパソコンやデジタルガジェットにメモを取るのが普通のようですが、私の場合はノートに手書きで書く行為のおかげで思考が整理されます。

デジタル化はスキャンスナップで読み取って解決。スキャンスナップはテキスト化したPDFで保存しています。Wordに変換すると文字化けが多いので、ブログ記事に資料を使いたい時は入力することもあります。

身体を使ってメモしたり英語の暗唱したり、脳を衰えさせないために五感を使うようにしています。身体と脳は密接に関係しているので、脳を育てるために私は毎日歩いたり、納豆を朝食べるようにしています。

アナログ×デジタルの相乗効果

もし子供がいたらの架空の話ですが、親子で山登りしながらiPhoneのナビで道を探したりしていそうです。キャンプしたら星空をiPhoneアプリの「star walk」を星座盤として親子で星をみるでしょう。

【参考】

Star Walk - 5つ星の天体観測ガイド 7.2.2(¥600)
カテゴリ: 教育, エンターテインメント
販売元: Vito Technology Inc. - Vito Technology Inc.(サイズ: 150.2 MB)
全てのバージョンの評価: (1,732件の評価)

このアプリは天体観測アプリケーションです。画像がリアルで今、太陽系の惑星がどんな状態か絵と数値でわかります。時間を進めたり戻したりして天体を見ることができるタイムマシン機能もあります。

GPSを利用しているのだろうと思いますが、天球儀の中を360度回転させて星空を見ているような感覚を味わうことができます。iPhoneやiPadを空に向けると、昼間、太陽の光ででかき消されている星たちをアプリから見ることができます。

もちろん昔の星座盤の代わりに夜、アプリをインストールしたiPhoneやiPadを天空に向けて星の位置を確認することができます。GPSで方向を把握できるのが便利です。彗星や流星や人工衛星の位置も把握できるようです。

デジタルだけとかアナログだけにこだわる必要はなく、双方を子供たちの様子をみながら特性にあうように組み合わせていけばいいのではないでしょうか?

子供が自分で選択すればいい

これは他の方の受け売りですが、子供のうちに興味がある事に取り組んでみて、何が自分ができる事なのか知っておくといいのではないでしょうか。というのは大人になって就活する時、役立ちそうだからです。

何ができるのか自分で把握していれば、就職後、会社がやらせてくれる仕事と自分が好きでやりたい仕事との折り合いをつける事が行いやすいかもしれません。

子供が「自分」で「選択」して「経験」を積み重ねていけばいい。私はそのサポートとして子供たちと一緒にいます。子供のうちにやってみたい事がサッカーとか野球でもいいし、絵を描いたり唄を歌ってもいいし、パソコン関連でも。

授業では見本を見せたり教えたりはします。ですが、お子さまが自分ですくすく育つ場に寄り添っている感じです。

私は情報処理学会や日本LD学会の学会誌や特別支援教育士養成講座でICT教育や特別支援教育の研究を学んでいますが、私から子供たちにあれこれやらせたり、かくあるべしと言うのはしていません。

【参考】

竹田契一『特別支援教育の理論と実践I―概論・アセスメント (S.E.N.S養成セミナー)

4772412417
※上記書籍のリンクURLはAmazonアソシエイトのリンクを使用しています。

お子さまがやってみたい事を通して子供の将来を見据えた支援をするように心がけています。子供たちが家や学校以外でホッとできる居場所としても学びたいと願う子供たちが学べる場でありたいというシンプルなあり方です。

学びたい人に学びの場を

過去を振り返ると私の生徒さんは概ねIQ40〜120代くらいの方まで幅広くいらっしゃいました。WISC-4という知能指数を測る検査で、理論的な合成得点の人数分布はIQ90〜110くらいが全体の50%、IQ80〜119までで82,2%のようです。

私の場合は学びたいと願う人にできるだけ教えられるようにしたかったので、特別支援教育も勉強している次第です。子供たちの喜んでいる顔を見るのがとにかく嬉しいです。※IQ130以上の人は理論上は2,2%、IQ69以下は理論上2,2%のようです。

教育は「経験」も「知識」も「子供たちの特性を見抜く目」も必要ではないかと考えています。私は講師を始めて8年目、子供たちとはまだ3年。何もかも足りないので毎日が学びたい気持ちでいっぱいです。

子供たちに会うのも楽しく、臨床心理士の先生や特別支援教育士の先生、学校の教員をされている方など様々な方から学びを得ています。

教育もグローバリゼーションの波が

ICT教育には是非があるようですが、数年後、障がいの有無に関わりなく子供たちはインクルーシブ教育を受ける事になるようです。これは国際的な障がい者に関する条約に批准するために国内法の整備が必要になり、文部科学省が数年後には開始できるように準備している教育です。

ICT教育を話題にしているうちに教育のグローバル化も進んでいました。ICT教育に加えて健常なお子さまも数年後には学校でインクルーシブ教育を体験する事になるようです。

皆様はどの程度、インクルージョン教育をご存知でしょうか。後編ではICT教育に加えてインクルーシブ教育についてもご紹介したいと私見では思います。


編集履歴:2017.3.9 17:10 本文に「【参考】」を追加。見出し「参考文献」を削除し、本の情報を本文「子どもが自分で選択すればいい」の段落へ移動。同日17:20 題名を「子供のICT教育とインクルーシブ教育・前編」から変更。2023.9.27 19:05 「今回紹介したアプリ」を削除。

Comment(2)