【図解】コレ1枚でわかるDXを支えるテクノロジートライアングル 1/2
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CPSは、フィジカルとデジタルの境目をなくし、両者を1つの仕組みとして、機能させます。私たちはフィジカルとデジタルを区別することなく、買い物をし、サービスの提供をうけることができます。必要な時に、必要な「もの」や「こと」を、都合のいい手段で手に入れられる自由を与えられた、と言い換えることもできます。
このようにCPSによって、ビジネスや日常は、最適な状態が維持されます。このCPSをビジネス・プロセスに組み入れることが、「DXを実装する」ことだといえるでしょう。
以前にも述べたように、不確実性が増大するVUCAに対処するには、変化に俊敏に対応すするための「圧倒的なスピード」を手に入れなくてはなりません。CPSは、その基盤であり、それをビジネス・プロセスに組み入れることで、具体的には、次のことができるようになります。
- 高速に見える化:IoTやビジネス・プロセスのデジタル化によって高頻度・多接点でデータを収集する仕組みをビジネスの基盤に据えること。
- 高速に判断:そこで得られたデータを分析・解釈して、顧客との関係やビジネスに関わる課題やテーマを見つけ出すこと。
- 高速に行動:その課題やテーマについて、ユーザーとの接点であるUI(User Interface)や分かりやすく心地よい体験を実現するUX(User Experience)、収益の源泉であるプロダクトやサービス、ビジネスを駆動するビジネス・プロセスを高速・高頻度で改善し続けること。
CPSによる「高速に見える化」、「高速に判断」、「高速に行動」するというサイクルを実現する鍵を握るのがデータです。このデータを生みだし、活用するためのテクノロジーが、IoT、 AI、クラウドです。それらをつなげる仕組みとして、5G(第5世代通信システム)が通信の基盤となります。
2022年10月3日紙版発売
2022年9月30日電子版発売
斎藤昌義 著
A5判/384ページ
定価2,200円(本体2,000円+税10%)
ISBN 978-4-297-13054-1
目次
- 第1章 コロナ禍が加速した社会の変化とITトレンド
- 第2章 最新のITトレンドを理解するためのデジタルとITの基本
- 第3章 ビジネスに変革を迫るデジタル・トランスフォーメーション
- 第4章 DXを支えるITインフラストラクチャー
- 第5章 コンピューターの使い方の新しい常識となったクラウド・コンピューティング
- 第6章 デジタル前提の社会に適応するためのサイバー・セキュリティ
- 第7章 あらゆるものごとやできごとをデータでつなぐIoTと5G
- 第8章 複雑化する社会を理解し適応するためのAIとデータ・サイエンス
- 第9章 圧倒的なスピードが求められる開発と運用
- 第10章 いま注目しておきたいテクノロジー
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