withコロナの時代に求められる新しい「虚構」と「企業文化」
企業文化とは「行動習慣」だ。指示や命令など与えなくても、自発的、自律的に組織を機能させる役割を果たしている。企業を変革したければ、この企業文化、すなわち「行動習慣」を作り替えることだ。
危機感を煽り、叱咤激励し、自助努力を求めても企業文化は変わらない。行動習慣を変えることだ。そうすれば、自ずと思考パターンも変わり、新しい事態にも自然とそれが適用され、結果として、企業文化も変わってゆく。
そのためには、業績評価基準を変えることだ。何をすれば、人事査定の評価が上がるのか、給与やボーナスが増えるのか、昇進するのかの基準を、目指す行動習慣の「あるべき姿」に応じて、作り替えることだ。そうすれば、叱咤激励や危機感を煽らなくても、社員はその業績評価基準を達成するために自発的に学び、自律的に行動し、自ずと企業文化は醸成されてゆく。
ユヴァル・ノア・ハラリは、自著『サピエンス全史』で、人間は「虚構」によって集団としての能力を拡大し、他の動物を圧倒することができるようになったと述べている。「虚構」とは、現実には存在しない架空の物事であり、想像力の産物である。私たちは、そうした虚構を集団で信じることで、圧倒的なチームワークを得てきたとしている。
サルやゾウなど他の動物も群れを組んで協力はするが、それができる個体数は150程度だそうである。しかし、私たちホモ・サピエンスだけは、数千や数万の単位で協力し合えるようになったのは、「虚構」を信じる想像力があったからだ。
「虚構」とは伝説や神話、宗教などだ。国家や貨幣、司法制度や会社組織といった制度もまた「虚構」であり、大勢がそれを信じることで成り立っている。
企業もまた「虚構」である。だからこそ、組織の能力を集結し、変革を推し進めるには、経営者は、それにふさわしい「虚構」を示す必要がある。
ビジネスはモノが主役からサービスが主役へと大きく急速に移行するだろう。非接触やリモートもまた時代の常識になる。クラウドやゼロトラストは前提となるはずだ。デフォルト設定が変わってしまうと言うことだ。だからこそ、経営者は次の時代にふさわしい「虚構」を示し、企業文化の変革、すなわち新たな行動習慣を作り上げるしかないだろう。
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