【図解】コレ1枚でわかる「学習」と「推論」 2/2
*先般、発売となった「【図解】コレ1枚でわかる最新ITトレンド[新装改訂3版]」で編集の都合で掲載しなかった項目を何回かに分けて掲載致します。
*昨日の続き*
クラウド・サービスとして完結するアプリケーション、例えば、検索サービスやソーシャル・メディア、オンライン・ショッピングなどは、クラウド上に配置されたシステムで学習と推論を行うのが一般的です。
一方、前節で紹介したIoTへの適用では、学習はクラウドで行い、学習済のモデルをデバイス側に転送してデバイス側で推論し、その結果として得られたデータをクラウドにフィードバックし、学習モデルの精度を高めてゆく方法が用いられてきました。しかし、このやり方では、高速の処理や応答が要求される場合には必ずしも適切に対処できません。
例えば、工場の工作機械の制御、自動車やドローンを操作といった場合、クラウドのような潤沢なシステム資源がデバイス側にはなく、限られたリソースで、センサーで取得したデータを高速処理しなければなりません。このような場合、クラウドとデバイスでの通信で生じる「遅延」がボトルネックになります。処理が遅れてしまうと、それが人命に関わったり、大きな事故を引き起こしたりしかねません。
また、工場に設置される機械には個体差があります。個々の機械毎のわずかな動作の違いに合わせて変化を高速に予測し、自動的に補正や制御をしなければならない場合があります。
このような用途では、学習は遠くのデータセンターに設置したクラウドで処理し、推論はデバイス側で行うというやり方では、通信に伴う遅延が致命的な問題となります。
この状況に対処するには、デバイス自体あるいはデバイスに近い場所に学習と推論を行うシステムを配置し、通信に伴う遅延を極力なくして、リアルタイムに学習と推論ができなくてはなりません。
このようなニーズを満たすために、学習と推論をデバイス側で行うことができる低消費電力で学習と推論を高速に処理できる半導体デバイス(AIチップ)や、低い処理能力のプロセッサーでであっても処理目的を絞ることで高速に学習と推論が行える機械学習のソフトウェアが使われます。
機械学習を効果的に使ってゆくには、用途によって適切な場所に学習と推論を配置することも考えなくてはなりません。
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