講師力を磨くためのたったひとつのこと
先日のブログ、「講師を目指すも仕事にならないのはなぜか・この3つができれば大丈夫」で、講師業をうまくおこなうためには、「受講者と対話する」こと、「体験談や自慢話はほどほどに」すること、「古くさい話をしない」ことと書いた。
では、どうすれば、人を惹き付ける話ができるようになるのか。大切なことは、間の取り方や資料の作り方などのテクニックを磨くことではなく、中身を磨くコトだと思っている。その訓練として、大変効果的なのは「文章を書く」ことだ。
私は2008年からブログを書いている。少し中だるみの時期もあったが、今は毎日書いていて、投稿数は3000回ほどになっている。
時々、昔のブログを読み返すこともあるが、あまりの下手くそさにガッカリする。初回の投稿など読むに堪えない。恥ずかしいので、URLの紹介は差し控えさせていただくが、それは酷いものだった。押しつけがましく、独りよがりで、視野がせまい。文章の展開も稚拙である。よくもまあ、こんな文章を平気で人前にさらしたものだと、いま思うと赤面モノだ。
それでも懲りずに、というか、ろくに見てくれる人もいなかったこともあって、そういう客観的な自己評価もないままに、書き続けてきた。
自分で言うのも何だが、そのおかげもあってか、すこしは読めるようになってきた。とにかくひたすら書き続けてきたことが、自分文章を磨いてくれたことは確かだ。
ではどのように磨かれたかと言うと、文章に筋が通り、分かりやすくなったことだろう。すこし、難しく言い換えれば、言葉の要素や概念のあいだに「論理」をつくれるようになったことだ。これは
単語の羅列や箇条書きではこのような能力が磨かれることない。羅列や箇条書きではなく文章にすると、自分の理解の度合い、つまり論理を伴う理解の程度が「見える化」される。例えば、論理がないと、唐突な展開や文意が通らない、単調でつまらないものになってしまう。文章に書き出してみることで、はっきりと「見える化」され、そのことがよく分かる。ヤバいと思うし、かっこ悪いと思うから、どこがいないのか、なにがそう感じさせるのかを思い巡らし、書き直す。それを繰り返すことで、稚拙な文章も磨かれて、もわかりやすい文章になってゆく。
このような論理の構造は、そのまま講義にも活かされる。繰り返し文章を書き綴ることで、論理の構造と言葉が紐付けされ、自然と口をついて出てくるようになるので、聞く人にとっても自ずと分かりやすい話しになる。
そんな文章を書くときに、意識していることがあるのだが、それは、「読む相手に前提となる知識がない」ことを想定していることだ。まあ、もちろんある程度読んでくれる相手の知識レベルは想定してはいるのだが、それでもできるだけ基本的なこと、前提となる知識を与えられるように話しを作っている。まずは余計なお世話かも知れない。しかし、そんな余計なお世話が、文章を分かりやすくする。そして人前で話すときには、わかりやすさを磨く訓練になる。
話しのテクニックというのは、演出に過ぎない。本質は中身だ。その中身を磨かなければ、人を惹き付ける話はできない。それがあって、演出は活きてくる。
そのうち、テクニックについても、書いてみようかと思う。
ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA
【12月度のコンテンツを更新しました】
・総集編の構成を1日研修教材としてそのまま使えるように再構成しました。
・最新・ITソリューション塾・第32期の講義資料と講義の動画(共に一部)を公開しました。
======
総集編
【改訂】総集編 2019年12月版・最新の資料を反映しました。
*1日研修で使える程度に、内容を絞り込みました。
パッケージ編
ITソリューション塾(第32期)
【改訂】ビジネス・スピードを加速する開発と運用
動画セミナー・ITソリューション塾(第32期)
【改訂】ビジネス・スピードを加速する開発と運用
======
ビジネス戦略編
【新規】変革とは何をすることか p.4
【新規】イノベーションとインベンションの違い p.8
【改訂】デジタル化:デジタイゼーションとデジタライゼーション p.37
【新規】経済政策不確実性指数(EPU)p.38
【新規】デジタル・ディスラプターの創出する新しい価値 p.41
【新規】ハイパーコンペティションに対処する適応力 p.42
【新規】価値の重心がシフトする情報システム p.54
【新規】複雑性を排除してイノベーションを加速する p.55
サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT
【新規】IoT実践の3つの課題 p.74
ITインフラとプラットフォーム編
【新規】ゼロ・トラスト・ネットワーク 境界型セキュリティの限界 p.110
【新規】ゼロ・トラスト・ネットワーク セキュリティと生産性の両立 p.111
開発と運用編
【改訂】改善の4原則:ECRS p.5
【新規】ITの役割の歴史的変遷 p.8
【新規】アジャイル開発:システム構築からサービスの提供(体制変化) p.11
【新規】仮想マシンとコンテナの稼働率 1/2 p.60
【新規】仮想マシンとコンテナの稼働率 2/2 p.61
【改訂】DevOpsとコンテナ管理ソフトウエア p.63
【新規】モビリティの高いコンテナ p.65
【新規】モノリシックとマイクロ・サービス p.71
テクノロジー・トピックス編
【新規】急増するAI専用プロセッサ p.62
下記につきましては、変更はありません。
・クラウド・コンピューティング編
・サービス&アプリケーション・先進技術編/AI
・サービス&アプリケーション・基本編
・ITの歴史と最新のトレンド編