【図解】コレ1枚で分かるイベント・ドリブン方式
ある業務で一連のサービス(特定の業務を処理するプログラム)を連結させて全体の処理を行う方式に、オーケストレーション(Orchestration)とコレオグラフィ(Choreography)があります。
前者は、指揮者の指示に従って各演奏者が担当する楽器を演奏するように、全体の処理の流れを制御する指揮者にあたるプログラムが存在し、そこからのリクエストによってサービスを実行し、実行結果を指揮者に返して処理を継続させる方式で、リクエスト・リプライ方式と呼ばれています。
各サービスは、そのサービスを制御する指揮者が受けもっている特定の処理のためだけに利用され、他の指揮者が制御する別の処理を引き受けて実行することはありません。そのため処理が増えれば、指揮者のプログラムもその数必要となり、同時に多くのサービスが駆動されます。
一方、後者は、演劇や踊りで演技者に予め振り付けが行われるように、個々のサービスに予め動作条件や次にどのサービスを起動させるかといった設定が与えられており、それに従って、各サービスが自律的に動作する方式です。
この方式は、何らかのイベントの発生によって特定の業務処理サービスが駆動される場合が多く、イベント・ドリブン方式と呼ばれています。イベントには、「新規注文が入った」、「商品が入庫した」、「新規顧客が登録された」などがあります。
リクエスト・リプライ方式は、指揮者が関知できないタイミングで行われた処理や、予期できないタイミングで発生したイベントを検知して対応することは難しく、処理ができなかったりタイミングが遅れたりといったことが起こります。一方、イベント・ドリブン方式では、イベントの発生時に次に続くサービスに即座に通知できますので、処理タイミングを遅らせることはありません。また、イベントが増えても、必要なサービスだけが起動されますので、システム資源の消費量は少なく、負荷の変動にも柔軟に対応できます。このサービスを先に紹介したマイクロサービスにしておけば、開発や運用を効率よく行うことができます。
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【テクノロジー・トピックス編】
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【ITの歴史と最新トレンド編】
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【ビジネス戦略編】
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