【図解】コレ1枚でわかるマイクロサービス
ソフトウェアは様々な機能を組み合わせることで、必要とされる全体の機能を実現します。
例えば、オンライン・ショッピングの業務を処理するソフトウェアは、ユーザー・インタフェースとビジネス・ロジック (顧客管理、注文管理、在庫管理など) という特定の業務を処理する機能を組合せることで実現します。必要なデータは、すべてのロジックで共有するデータベースに格納され、各ロジックはひとつのソフトウェアの一部として組み込まれます。もし、複数の注文があれば、その注文の単位でソフトウェアを並行稼働させることで対応できます。このようなソフトウェアをモノシリック(巨大な一枚岩のような)と呼びます。
ただ、このやり方では、商品出荷の手順や決済の方法が変わる、あるいは顧客管理を別のシステム、例えば外部のクラウド・サービスを利用するなどの変更が生じた場合、変更の規模の大小にかかわらず、ソフトウェア全体を作り直さなければなりません。また、変更を重ねるにつれて、当初きれいに分かれていた各ロジックの役割分担が曖昧かつ複雑になり、処理効率を低下させ、保守管理を難しいものにしてゆきます。さらにビジネスの拡大によって注文が増大した場合、負荷が増大するロジックだけ処理能力を大きくすることはできず、ソフトウェア全体の稼働数を増やさなくてはならず、膨大な処理能力が必要となってしまいます。
このようにビジネス環境が頻繁に変わる世の中にあっては、このやり方での対応は容易なことではありません。
この課題に対応しようというのが、マイクロサービス方式です。このやり方は、ソフトウェアを互いに独立した単一機能の部品に分割し、それらを連結させることで、全体の機能を実現しようとするもので、この「単一機能の部品」をマイクロサービスと呼びます。
個々のマイクロサービスは他とはデータも含めて完全に独立しており、あるマイクロサービスの変更が他に影響を及ぼすことはありません。その実行も、それぞれ単独に実行されます。
この方式を採用することで、機能単位で独立して開発・変更、運用が可能になること、また、マイクロサービス単位で処理を実行させることができるので、処理量の拡大にも容易に対応することができます。
11月改訂版をリリースしました!
ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA
- 「情報セキュリティのジアタマを作る」を新掲載!
- 「アテにされるためにはどうすればいいのか」そんな新しい講演資料も掲載しました。
- 他にも大幅にドキュメントを追加・更新致しました。解説文も増えています。
【講演資料とトピックス】
【新規】ITソリューション塾・特別講義・Security Fundamentals / 情報セキュリティのジアタマを作る
【新規】講演資料・アテにされる/どういうこと?どうすればいいの?
【サービス&アプリケーション・基本編】
【新規】オープンソース・ソフトウェア(OSS) p.74-90
オープンソース・ソフトウェアについて、全17ページの新しい章を作りました。
【サービス&アプリケーション・先端技術編】
【新規】IoTに期待される経済価値 p.10
【更新】IoTの2つの意味 p.16
【新規】IoTの仕組み p.17
【新規】デジタル・トランスフォーメーションの進化 p.18
【新規】IoTの三層構造 p.43
【更新】クラウドから超分散へ p.45
【新規】LPWAネットワークの位置付け p.46
【新規】LPWAネットワーク 通信規格一覧 p.47
【更新】IoTのビジネス・レイヤ p.48
【新規】人工知能の適用領域 p.131
【インフラ&プラットフォーム編】
【新規】クラウド・コンピューティングの起源 p.25
【新規】メインフレーム、クライアントサーバー、クラウド p.107
【更新】ウェアラブル・デバイスの種類と使われ方 p.115
【新規】ユビキタスからアンビエントへ p.116
【新規】2014年以降のMicrosoftの新戦略 p.142
【新規】統合システム(Converged System)の分類 p.191
【新規】ハイパーコンバージドの仕組みと特徴 p.193-194
【更新】コンバージドとハイパーコンバージド p.195-196
【テクノロジー・トピックス編】
【新設+更新】FinTechとブロックチェーンについて新しい章を作り、ブロックチェーンの記述を大幅に増やしました。 p.24-37
【ITの歴史と最新トレンド編】
変更はありません。
【ビジネス戦略編】
追加・変更はありません。ただし、解説文を増やしました。