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「伝えた!」という自分の満足ではなく「分かった!」という相手の満足を引き出すこと

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昨日のブログで紹介したような残念なプレゼンテーションをしないためには、どうすればいいのでしょうか。

>> 大丈夫ですか?残念な5つのプレゼンテーション

1.結果としてどうなっていたいのかをはっきりさせる

プレゼンテーションの依頼を頂くとき、「ITトレンドの動向を話して欲しい」や「IoTについて説明して欲しい」といったように「こんな話しをしてほしい」つまり内容について依頼を頂くことが少なくありません。そのようなときには、「プレゼンテーションが終わったとき、聴講され方の考えや意識をどのように変えたいのでしょうか?あるいは、どんな行動を促したいのでしょうか?」といった質問をすることにしています。「結果として、どうなっていたいのか」、つまり、プレゼンテーションの成果として何を期待するかを、はじめにしっかりと確認することにしています。

極端な話しをすれば、その成果が達成されるのであれば、何を話してもいいということになります。ただ、集客のしやすさやこれまでやってきたこととの整合性や筋立てが必要なので、「どんなキーワードやタイトルにして欲しいか」も確認するようにしています。

ただ、最も大切なことは「結果として、どうなっていたいのか」です。このゴールに向け、与えられたキーワードやタイトルの中で、全体の物語を組み立てることが大切です。

プレゼンテーションは、決して自分が知っていることを自慢する場でもなければ、自分の話に自己満足する場ではありません。あくまで、ビジネスの成果をあげることです。そんな明確な目的意識を持つことからはじめる必要があります。

2.1ページで1つのメッセージを伝える

1ページで沢山のことを伝えようとしないことです。1ページ毎のゴールを明確にすることです。

前節で紹介したことと基本的には共通していますが、このページを説明することで、相手に何を伝えたいのかを明確にします。いろいろなゴールを1枚に詰め込まないことです。

スクリーンショット 2016-10-31 21.01.05.png

例えば、上記のチャートで紹介したいことは、「サイバー・フィジカル・システムとはどういうものか」です。いろいろと要素はあるように思われるかもしれませんが、このページのゴールは明確です。このページで20〜30分話すこともできますが、それでも「サイバー・フィジカル・システムとはどういうものか」以外のゴールはありません。含まれる要素が仮に多くても、そのゴールがひとつであればいいのです。

ゴールは同じで、要素を減らしてシンプルに表現したのが以下のチャートです。

スクリーンショット 2016-10-31 21.01.22.png

プレゼンテーションの目的や相手、時間によって使い分けています。両方使うこともあります。

ひとつのページに沢山のゴールを持たせてしまうと聴講者は混乱しストレスがたまります。そうなると相手は「へたくそ」と感じてしまいます。そうならないためにも、このページのゴールをひとつ決めることです。そして、伝えるべきコトの幹と枝葉をはっきりと意識し、伝える言葉を紡がなくてはなりません。

3.対話的プレゼンターションを心がける

「これについて、どう思われますか?」、「こうなったらいいと思いませんか?」、「あなたなら、どのように行動しますか?」といった質問を投げかけ、すこし沈黙して下さい。実際に質問に答えていだく必要はありません。それだけで、聴講者は「自分事」としてプレゼンテーションを捉えてくれます。

そのとき、聴講者のひとりに目線をやれば、「こたえなきゃいけない、どうしよう」とドキドキして真剣に考えていただけるはずです。こういうことをいろいろな人に何度か繰り返すだけでも、聴講者を惹き付けることができます。次は自分の番じゃないかとまわりをドキドキさせることもできます。

また、頷きやメモをとっているようなときには、その言葉を伝えるペースを遅くしてみたり、表現を変えて同じことを言ってみたりすると、聴講者は納得感を高めます。

また、退屈そうな人が増えてきたら、「どう思います?」と投げかけて、腕を組んで3〜5秒沈黙してみるのもいいでしょう。ぐっとこちらに目を向けてくれます。

ほかにもいろいろと方法はありますが、とにかく相手の反応に注意を払い、こちらもそれに反応することです。そうすれば、言葉を交わさなくても対話はできます。そうすれば、相手もプレゼンテーションを自分事として受け取ることができ、真剣に聞いてくれるようになります。

「伝えた!」という自分の満足ではなく、「分かった!」という相手の満足を引き出すこと

1枚1枚にその想いをのせて、予め定めたプレゼンテーションの最終ゴールを目指してみて下さい。。

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