オルタナティブ・ブログ > Dr.本荘の Thought & Share >

主にテクノロジー×ビジネス×イノベーションについて考察・刺激・アイデアなどを

世界の新型コロナ感染・死者数データにみるパンデミック 次の大波の凄まじさ

»

日本と主要国の新型コロナウイルス(COVID-19)感染者数データを見て(出所:databrewの「COVID-19 data explorer」)、3月13・14日にブログを書きました。残念ながら多くの国で感染拡大は歯止めが利かない状況が続いています。

日本と主要国のコロナウイルス感染者数データから何を感じるか? 危機に備えよ!

主要国のコロナウイルス感染者数データと海外の声 金融危機級の影響も!?

前回は3/13までのデータでしたが、3/28に更新してみましょう。下のチャートは、中国を除く、(3/13時点で)感染者400人以上の国とシンガポールのデータによる対数グラフです。縦軸は累積感染者数です(対数目盛)。

横軸が、感染者数100名を原点として、日数を示したもの:

WS000878.JPG

韓国のように減速した国もありますが、感染拡大が続いています。

さて、他の国はどうでしょう?

European Centre for Disease Prevention and Controlのデータ(3/28現在)で、感染者数が400以上の国(上記の14か国と中国を除く)をみると、43か国が加わり世界中に広がっていることが分かります。感染のほとんどが直近の15日に判明しており、感染拡大の急激さを示しています。

感染者数 死者数 直近15日間感染者
Africa Egypt 495 24 415
South Africa 1170 2 1153
America Argentina 690 17 659
Brazil 3417 92 3340
Canada 4689 53 4551
Chile 1610 5 1577
Colombia 539 6 530
Dominican Republic 581 20 576
Ecuador 1627 41 1610
Mexico 7171 12 701
Panama 786 14 759
Peru 635 11 613
Asia Bahrain 466 4 304
India 873 19 798
Indonesia 1046 87 1012
Iraq 458 40 384
Israel 3035 10 2939
Malaysia 2161 26 2003
Pakistan 1197 9 1176
Phillippines 803 54 751
Qatar 562 0 300
Saudi Arabia 1104 3 1042
Thailand 1136 5 1066
Turkey 5698 92 5696
UAE 405 2 320
Europe Austria 7697 68 7336
Belgium 7284 289 6885
Croatia 586 3 561
Czech Republic 2279 9 2163
Estonia 575 1 548
Finland 1025 7 870
Greece 966 28 833
Iceland 890 2 773
Ireland 2121 22 2051
Luxembourg 1605 15 1579
Poland 1389 16 1340
Portugal 4268 76 4190
Romania 1292 24 1228
Russia 1036 4 1006
Slovenia 632 9 536
Oceania Australia 3378 13 3222
New Zealand 416 0 411

中国での感染拡大の第一波、イタリアなど欧米での拡大の第二波に続き、これらの国々での第三波がすでに始まっています。そして、時間差でさらに他国での第四波が来る可能性があります。

イタリアの医療崩壊が報じられていますが、第三波の一部と第四波の多くは、途上国で医療インフラはイタリアなど第二波の国々よりも脆弱です。中には(COVID-19感染前の)現状でも厳しい状態の国々も少なくありません。

しかし、先進各国は、自国のことで手いっぱいで他国を助ける余裕がないことが想像されます。中国がイタリアを援助といった報道もありますが、いかに中国でもこれだけ広がると手に負えないでしょう。

するとこれから、見たくないようなニュースを目にすることが考えられます。

ここで二つのことが言えるでしょう:

・今回の新型コロナについて、安易な考えはしない方がいい。例えば、米国で若者がコロナpartyとか言って遊んでますが、世界の激震を考えたら、そんなことをしていては幸せにはなれないでしょう。感染者が一つの地域や小国にとんでもないダメージを与えることもあるでしょう。

・日本だけ見ていても、木を見て森を見ずです。世界を意識しましょう。そして、自分らが世界に貢献できることを考えましょう。大問題に立ち向かい、いっしょに未来をつくりましょう。

Comment(0)