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主要国のコロナウイルス感染者数データと海外の声 金融危機級の影響も!?

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昨日のブログ「日本と主要国のコロナウイルス感染者数データから何を感じるか? 危機に備えよ!」の続きです。

WHOは今日早朝に「欧州がパンデミック(感染症の世界的な大流行)の中心」と発言しました。昨日示したグラフから、それは容易に想定できますよね。

昨日は3/11までの新型コロナウイルス(COVID-19)データでしたが、3/13までのデータに更新してみましょう。下のチャートは、中国を除く、感染者400人以上の国とシンガポールのデータによる対数グラフです。縦軸は累積感染者数です(対数目盛)。

横軸が、感染者数100名を原点として、日数を示したもの:

WS000877.JPG

100名に達してから後、日本(灰色)やシンガポール(黄)は比較的なだらかなスロープで数が増えましたが、イラン(深緑)、イタリア(緑)、韓国(紫)は急速に増えました。さらに、欧州諸国と米国で、(多少の差こそあれ)この3国に迫る勢いで感染者数が増えつつあります(スペイン(薄い黄)はイタリア・韓国のカーブにかぶさり、米国(ピンク)も近いラインです)。これら先進国で、感染の広がりが急速なのは由々しき事態です。そして、グラフにない他の国々が時間差で追いかける形で感染者が増えることもあり得ます。懸念される状況に既に入っていると思われ、数週間先を想像したくなくなります。

筆者の知人でドイツに渡航中の方は、現地の人から、日本は「どうして中国に近くてあの人数しかコロナウィルス感染者がいないのか、死者が少ないのか」とか「日本って凄い。ドイツより人口1.5倍なのに患者が少なく、人が死なない医療体制はどうしてなのか」と質問されてばかりとか。

ちなみに、冨山和彦氏は、人口当たり死亡者数を見ると、「日本は今のところ優秀。圧倒的にパフォーマンスがいい。」と指摘している。

日本が比較的なんとかしている一方、欧州では感染者数がどんどん増え、人々は戦々恐々としているようです。

また、中国の知人からは、「中国ではコロナ感染者数が抑制傾向に入り北京に限っていえば、ここ数日は減少傾向。しかし、その代償はすさまじい。飲食、エンタメ、旅行、イベントなどがほぼ停止し、2月の1か月だけで上場企業が30社以上倒産した。とにかく小売、飲食、旅行、ホテルは昨日も今日も倒産しまくってる。」との報が。

徹底的にコロナ感染対策を打つと、副作用も甚大なのですね。

イタリアは小売を閉めさせていますが、各国で活動が著しく停滞するでしょう。すると日本国内を大きく越える事態に直面する国々が増えそうです。

日本にいて、日本のメディアや現場しか見ていないと、甘くとらえてしまうかもしれませんが、これから世界各国、そしてグローバルには、とても厳しい状況になる可能性があります(楽観的な見方もあるようですが、保守的に構えるのが得策です)。

2008年金融危機とはパターンは違ったものになるでしょうが、程度としてはそれを超えかねないという声も聞こえてきます。2000年ドットコムバブル崩壊や2008年金融危機の経験から、そうしたマクロ環境の激変に備えた経営(例えば、キャッシュ・ポジションを大きく引き上げた)をしてきた方も存じていますが、かなり少数派のようです。(ちなみに、筆者は2年半前に京都大学での超交流会で、マクロ環境の激変に備えよ、というメッセージを起業家たちに伝えていました。)

業種や地域などにより異なり危機の度合いは差があるでしょうが、多くの起業家や事業に携わる方々は、金融危機のころを思い出して、引き締めた経営に大きく舵を切るタイミングでしょう。また、ピンチをチャンスにする起業家精神もより一層、大切になると思います。

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