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上海出張:コカ・コーラのデジタル・コミュニケーション・マネジャーが語ったソーシャル・マーケティング

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コカ・コーラが旅費を出してくれた今回の上海出張。それゆえ、同社の幹部ともよい語らいができた・・その2。

「Social Media at Coca-Cola」
Natalie Johnson
Manager, Digital & Social Media

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Florida State UniversityでMS, Communication and Technologyを2001年に取得(こういう専攻があることが素晴らしい)
2003年から2009年10月までGMでソーシャルメディアなどコミュニケーション関係の仕事に従事。
2009年10月からThe Coca-Cola CompanyのDigital Communications Managerに就く。
33歳位のエネルギッシュでシャープな方。
(こういう元気で経験ある若い人材が活躍している&採用して場を与えているのがよい)

"moses method" does not work for social media(こうやれば良いという方法はない)
と話し、また、社としてのコミットメントやガイドラインについて紹介。
1986年以来のFTCによるガイドライン改訂・・これによりソーシャルメディアの使い方を規定。例えば、ブロガーと会社の関係について明示すること、させることを要求。これは厳しい面もあるが、事業会社としてはよいことと納得しているそうだ。

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それから印象に残ったのは、
a) we don't own the brand. you do.
b) 短期的な結果を期待するのではなく、長期的な成果を追求する
c) "Not BIG brand way"

a) we don't own the brand. you do.
は、ソーシャルメディアでは個人がブランドを創るとの意。同時に個人のperceptionが基本ということ。
例えば、(エコシステム・マーケティングでも書いたように)Facebookの"Coca-Cola" Fan Pageは、Dusty and Michaelという一ファンが創ったものから出発した。これを同社がオフィシャル化したのだ。そのいきさつはYouTubeでも紹介されている
The "Coca-Cola" Fan Page on FACEBOOK. (A True Story). 」We Made a FAN PAGE for Coca-Cola on FACEBOOK. We made a VIDEO about it. Here it is...

いまやFacebookでの"Coca-Cola" Fanは5.4mにのぼる。

b) 短期的な結果を期待するのではなく、長期的な成果を追求する
短期的断続的なキャンペーンが多いが、ソーシャルメディアでは長期的継続的な努力をする。これ基本。

c) "Not BIG brand way"
顧客がいるところにはどこにでも行き、コミュニティの一員となる。おごった巨大ブランド的なやり方はしないとの意。
拙著「エコシステム・マーケティング」で記した、コンシューマー・エコシステム戦略の基本である。

そして、Coca-Colaはprincipleとして「4R」を掲げている:
・review: moniterやlistenとも言われる、顧客(非顧客を含む)を理解すること
・respond:transparency, disclosureとも言われるが、自社をオープンにする、情
報発進すること
・record:さらなる情報発信 "purposeful entertainment"
・redirect:対話(あるいはNetService Venturesがextended conversationと呼ぶソーシャルウェブ時代のコミュニケーションといったもの)
recordの例では、YouTubeでの動画に
Coca-Cola "Happiness Machine"」 cocacola  —  2010年01月12日  — A Coca-Cola vending machine is transformed into a happiness machine delivering "doses" of happiness. Where will happiness strike next?
がある。すでに2百万以上の再生回数。

というわけで、現時点でCoca-Colaは5000 mentions per day (英語圏)となっている。

・まだソーシャルメディアは揺籃期ゆえ実験的にとらえ即物的な結果にこだわらず長期的に取り組む
・顧客がいるところには行かねばならない
・会社が押し付けるのでなく、ブランドは顧客がつくるという認識
という基本に立って、資源を配分する経営姿勢は、見習うべきものがある。

また、ウチはちょっと遅れているが頑張るという、謙虚かつ努力しようという姿勢、そしてヤルと決めたらやり続けるというコミットメントも同社のよい点だ。

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