AIBB TOKYO AI時代への日本の保守性 こだわる or Die
AIBB TOKYOブログの二つ目です。
国内初の生成AI特化型創業支援ファンドを手がけるANOBAKA代表・長野泰和氏、AI時代における学び直し支援の第一人者である一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブ代表理事・後藤宗明氏、そして元アナウンサーでキャリアコンサルタントの延友陽子氏のセッションについて:
「未来を起動する力」--生成AI時代の起業×学び直し×キャリアの再構築
急速に進化する生成AIは、私たちの働き方・生き方をどう変えていくのか。「AIと人間の共存共栄」をテーマに、AIスタートアップの最前線 ×リスキリング × キャリア、それぞれの視点から、未来を起動する力を探ります。
ここで感じたのは、日本の保守性というか過去と人手に囚われやすい文化です。
長野さんは、AI特化のベンチャーファンドをつくったパイオニアです。彼のVCでは、AIキャピタリストANOクンが活躍してます。登場から2種間で50面談(総合評価4.8)うち8件が次回面談に進んだ。ANOクンは1500件の議事録で鍛えたAIです。デビュー時点で「キャピタリストの中の中くらい」の出来だとか。もっと教師データを食べさせて成長してもらえな、かなりのレベルになるでしょう。
参考 ANOBAKAにAIキャピタリスト「ANOくん」が入社。業界初のAIキャピタリストがソーシング活動を強化。
これに対して、日本では炎上らしいです(必死でやってる起業家に失礼とかいう声あり)。ちなみに、小生がエンジェル投資しているHatcher+は、生成AIの前からデータサイエンスでソフトウェアを練り上げて、世界トップクラスのアクセラレーターにその技術を使ってもらってます。もちろん生成AIをすでに活用して、バージョンアップ。1%くらいしか選ばれないアクセラレーターの応募の選別だけでなく、スタートアップがこれに壁打ちしてビジネスプランなどを改善することもされています。
ちなみに日本では、Hatcher+はこれまでけんもほろろでした。ANOクンで炎上なら仕方ないですよね。でも、これって世界に差をつけられる、置いてけぼりカルチャーってことかと、心配しちゃいます。ANOクンふぁいと!
後藤さんは、リスキリング・イニシアチブをリードされてますが、日本について心配されているようです。2014年に、AIを作る、使う、使われると世の中が変わると唱えたけれど、みなふーんという感じだったそうで。いまも日本はAIの利用率がやたら低いですよね。技術的失業=技術革新で職を代替され失うということが、かなり現実的になってます。プログラマーの人減らしや新卒の採用減など色々起こってますよね。
生成AIだけでなく、2030年でヒューマノイドロボットが自動車の生産台数を超えるという予測のお話もされました。Figure 02すごいですね。ペッパーくんが懐かしい。でも、「そんなのできるの?」と相手にされなかった(BCGの後輩が起業の)TechMagicのように調理ロボット革命を起こした企業もすでにあり、技術革新で様々な分野で予想以上に早くくるのではないでしょうか。
参考 人型ロボットの米Figureが初の商用版を発表、「棺桶サイズ」の箱で発送
BMWの工場でパイロット中ですが、さらに、もうこんなことまでできちゃいます:
頭とカラダのどちらも使う仕事が、代替されるボリューム・領域が拡大するのは間違いないでしょう。どういう社会をつくるか、どういう人生を目指すのか、ビジョニングと実践がますます大切になりますね。