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研究で、はたして情報産業に影響を与えることが出来るのか?

aiBrowser (IBM Accessibility Internet Browser for Multimedia)がalphaWorksからリリースされました。

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またもひどく更新していない日々が続いておりましたが、ようやく、aiBrowserがalphaWorksからリリースされました。

まだ、オープンソース版ではありませんが、パッケージをダウンロード後、すぐにインストール、実行できます。

ようやく詳しいことが語れるようになりましたが、これは、stand-aloneで動作するIEコンポーネントを利用したアクセシブルブラウザです。IEコンポーネントブラウザであるため、ほとんどのサイトに、たとえそれがマルチメディアコンテンツを使っているような複雑なサイトであってもアクセスできるようになっています。Eclipse RCPベースになっています。

Self Voicing ブラウザとしても機能しますが、この場合メニューやダイアログを読上げてくれないため、Narratorなど、他の補助システムと組み合わせる必要がありますが、スクリーンリーダーであるJAWSとは連携して動作することが可能で、JAWSが読上げているかのように操作することも可能です。(今後は他のスクリーンリーダーにも対応できるとよいと思っています。)

## しかし、実際のところ、JAWSに対応するのは本当に大変な作業でした...。

特筆すべき機能は、キーボードから直接操作可能なマルチメディア制御機能と外部メタデータ(Fennecと名づけられています)による視覚障碍者向けUIの提供です。実験的ではありますが、ユーザーが自らALT textやランドマークをページ中につける機能も提供されています。

なお、完全とはいえませんが、Web Pageをナビゲーションする機能も豊富に用意されています。(大きなところでは、テーブルナビゲーションがまだありませんが...)

FlashやDHTMLを使ったサイトに問題がないように対応していくことは非常に大変な作業で、これで完全な出来であるとはいえないと思いますが、まずは皆さんに使っていただけるものが出せたと思います。今DHTMLやFlashを用いたマルチメディアコンテンツにアクセスできる手段として、視覚障碍者の方々に使ってもらえましたら、大変幸いに思います。

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